ジープ・グラディエーター《photo by Jeep》

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)傘下の「ジープ」ブランドは7月12〜14日、イタリアで「2019 Camp Jeep」を開催し、ジープ『グラディエーター』(Jeep Gladiator)を2020年内に欧州市場で発売すると発表した。

ジープが市販ピックアップトラックを発表するのは、ジープ『コマンチ』の生産を終了した1992年以来、27年ぶりとなる。FCAはラムブランドでピックアップトラックを展開しており、そのノウハウをジープブランドにも採用する。

◆ラングラーの4ドアがベース

ジープ・グラディエーターは、日本市場にも2018年秋に導入された新型『ラングラー』の4ドアモデル、「アンリミテッド」がベースのダブルキャブ仕様となる。ラングラーならではの高いオフロード性能を受け継いだ。

新型ラングラー・アンリミテッドと比較すると、グラディエーターのフレームは787mm長く、ホイールベースは493mm長い。グレードに応じて、4WDシステムは「コマンドトラック」と「ロックトラック」の2種類があり、ともに低トラクション条件でも最適なグリップが得られる設計とした。「ヒルディセントコントロール」は8速ATと連携し、急な下り坂を一定速度で走行できるようサポートする。

◆欧州仕様は最大トルク61.2kgmのディーゼル

欧州仕様車のパワートレインは、高効率な3.0リットルV型6気筒「エコディーゼル」を搭載する。最大出力は260hp、最大トルクは61.2kgmを発生する。「ESS」と呼ばれるストップ&スタート機能が付く。このディーゼルエンジンには、低い回転域から豊かなトルクを引き出す低摩擦のベアリングターボチャージャー技術を搭載している。

ジープ・グラディエーターには、80以上の先進運転支援システム(ADAS)が用意される。「ブラインドスポットモニター」は、自車と他車との間隔を監視し、側方や後方の死角に他の車両など物体が入ってきた時、ドアミラー上のアイコンの点灯または警告音でドライバーに知らせる。「リアクロスパスディテクション」は、シフトレバーを「R」に入れると起動し、後方を横切る車両や歩行者などを検知すると、アイコンの点灯およびチャイムでドライバーに警告する。

ダイナミックグリッドライン付き「ParkView」リアバックアップカメラは、シフトギアを「R」に入れると、自車のすぐ後方の様子をタッチパネルモニターに広角映像で表示する。映像にはステアリング角度に応じて曲がるダイナミックグリッドラインが表示され、パーキング時の後退操作をサポートする。障害物の存在を、適切なタイミングで映像や警告音で知らせる。オフロードカメラは、オフロード走行の際、フロントグリル内のカメラが前方の障害物を検出する。アダプティブクルーズコントロールも設定している。

◆車載コネクティビティは第4世代に

車載コネクティビティでは、第4世代の「Uconnect」システムを採用する。ピンチ・ズーム機能を備えた7.0インチまたは8.4インチのタッチパネルモニターが装備される。後席には2つのUSBポート、前席には2つのUSB-Cポートが装備され、各種メディアに接続できる。リアルタイム情報を提供するSiriusXMラジオ、トラベルリンク、交通、コネクテッドサービスなど、豊富なインフォテインメント機能を備えている。

Apple「CarPlay」では、「Siri」の音声コントロール機能に加えて、iPhoneとの間で車載ディスプレイとコントロールを統合する。グーグルの「Android Auto」では、運転時に役立つ情報を共有し、グーグルの技術を最大限に活用できる。無料の音声案内ナビゲーション、ライブ交通情報、車線案内、「Google Play」ミュージックでの3000万曲のオンデマンドアクセス、「Googleマップ」、電話やメッセージを送受信する機能を備える。Android AutoではUconnectシステムのタッチスクリーンから人気のあるアプリやコンテンツに簡単にアクセスできる。

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