レーンハザードワーニングシステムでの情報の流れ

三菱電機とHERE社は5月15日、先行車両が検知した路上障害の位置情報をリアルタイムで後続車両へ共有する「レーンハザードワーニングシステム」を開発したと発表した。

両社は、センチメートル単位の精度で自己位置を特定できる三菱電機のHDロケーターと、HERE社の大規模位置情報データプラットフォーム「HEREオープンロケーションプラットフォーム」を組み合わせることで、道路上のさまざまな危険を事前に警告するシステムを開発している。

その中で、先行車両が検知した路上障害の位置情報をリアルタイムで後続車両へ共有する「レーンハザードワーニングシステム」を開発。同システムは、車に搭載されたセンサーやブレーキの動作状況をもとに把握した、故障車や減速走行の車両、落下物、陥没、滑りやすい路面などの路上障害の情報について正確な位置情報とともに、障害に接近している後続車両にクラウド経由でリアルタイムに共有する。これにより、後続車両は路上の危険を数秒あるいは数分前に把握でき、危険を回避する時間を得る。

今回開発したシステムは、ドライバーの安全確保や自動運転システムへの応用が期待されることから、両社は同システムを自動車メーカーが自社の車両で試験ができるように、広く提供する予定。また、クラウドを活用した自動運転向け高精度地図の自動更新技術や、道路事業者に路面の劣化状況を通知するサービスなども検討している。

レーンハザードワーニングシステムでの警報情報のイメージ