映画『ミニミニ大作戦』(1969年)に起用されたランボルギーニ・ミウラ

ランボルギーニは5月6日、1969年の映画『ミニミニ大作戦』(原題: 『The Italian Job』)に起用されたスーパーカーの『ミウラ』(Lamborghini Miura)が発見され、レストアが完了した、と発表した。

◆ベルトーネがデザインした流麗なボディ

ミウラは1966年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショーで発表された。1963年に創業したランボルギーニが、フェラーリに対抗するスーパーカーとして開発したのが、ミウラだ。

ミウラは、マルチェロ・ガンディーニをチーフデザイナーとし、ベルトーネがデザインした流麗なボディを持つ。

◆ミッドシップに3.9リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載

ミウラのミッドシップには、3.9リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載し、0〜100km/h加速6.7秒、最高速280km/hの性能を発揮した。当時、世界最速の性能を誇ったミウラは、スーパーカーのセグメントで新たな基準を打ち立てた。

当初の最大出力350hp仕様のミウラは、475台が生産された。その後、改良を続けたミウラは1968年11月、トリノモーターショーで「ミウラS」に進化した。最大出力370hpに増したエンジンを搭載。パワーウインドウを装備し、オプションとしてレザー内装やエアコンが選択できた。

1971年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショーでは、最大出力385hpの「ミウラSV」に発展した。ワイドなリアフェンダーが特徴で、エンジンとギアボックスで、それぞれ独自の潤滑システムを搭載していた。

◆所在不明のミウラはコレクターの元に

ランボルギーニは今回、1969年の映画『ミニミニ大作戦』(原題: 『The Italian Job』)に起用されたスーパーカーのミウラが発見され、レストアが完了したと発表した。

このミウラは『ミニミニ大作戦』の撮影後、所在が分からなくなっていたが、リヒテンシュタイン在住のコレクターが2018年から所有していることが判明。各部品の番号や生産の履歴などを検証した結果、ランボルギーニアーカイブに保管されているアセンブリーブックのデータと一致することが確認され、『ミニミニ大作戦』に起用された1台と認定されたという。

ランボルギーニは、このミウラをフルレストア。フルレストアを担当したのは、2015年にランボルギーニが立ち上げた「ポロストリコ(Polo Storico)」だ。ポロストリコは、『350GT』から2001年に生産を終了した『ディアブロ』までの、クラシックランボルギーニの修復や認証を専門に行う。クラシックランボルギーニを可能な限りオリジナル状態に保つことを目指しており、2018年の1年だけでも、200を超えるスペアパーツを再設計した。

なお、1969年の映画『ミニミニ大作戦』では、冒頭シークエンスでミウラはブルドーザーによって崖から突き落とされる。今回、フルレストアされたミウラは、破壊された車両ではなく、直前の走行シーンで使用された1台。シャーシナンバーは「3586」だ。オリジナルの『ミニミニ大作戦』公開から50周年に合わせる形で、フルレストアが完了している。

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