コンチネンタルのタンポポゴム研究所の開所式

コンチネンタル(Continental)は1月22日、タンポポゴム研究所をドイツに開設した、と発表した。

この研究所は、天然ゴムの原材料の熱帯地域原産のゴムノキの代替原料として、ロシアタンポポの栽培や抽出プロセスの研究開発を行うための拠点となる。コンチネンタルは今後の天然ゴムの需要増加を想定し、ロシアタンポポを原材料とした天然ゴムの量産の実現を10年以内に目指す。

コンチネンタルは2011年から、パートナーと連携し、ドイツ連邦教育研究省やドイツ連邦食料・農業省の支援の下、天然ゴムの原材料を熱帯地域の植物から、穏やかな気候の中で栽培できる植物に置き換えるための研究に取り組んできた。2014年には、100%タンポポゴム由来のトレッドを採用した冬用プレミアムタイヤの最初のサンプルが完成し、路面テストを行った。その後、2016年のフランクフルトモーターショーでは、タンポポゴムから作られたトレッドを使った初のトラック用タイヤを発表した。

コンチネンタルが開設したタンポポゴム研究所は、3万平方mの面積を持つ。中期的には、農業科学や化学、生産や工程技術を専門とする約20名の社員が、同研究所でロシアタンポポの栽培だけでなく、加工に使用する機械の開発や、設置、運用の研究を行っていく、としている。