フォルクスワーゲン I.D. Rパイクスピーク

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は1月19日、パイクスピーク2018を制したEVレーシングカーの『I.D. Rパイクスピーク』が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおけるEV最速記録に挑戦すると発表した。

フォルクスワーゲンは2018年、1987年以来、31年ぶりにパイクスピーク国際ヒルクライムにワークス体制で参戦した。そのために開発したI.D. Rパイクスピークには、モーターを2個搭載し、最大出力680hp、最大トルク66.3kgmを引き出す。カーボンファイバー製のボディは、車両重量が1100kg以下だ。軽量ボディと高性能モーターの組み合わせが、0〜100km/h加速2.25秒の性能を備える。

I.D. Rパイクスピークには、市販EV同様、リチウムイオンバッテリーを搭載する。必要とされる電気エネルギーの約20%は、パイクスピークのおよそ20kmの走行中に生み出される。ブレーキング時に発電機として作動する電気モーターが、制動エネルギーの一部を電気に変換して、バッテリーに供給する。

このI.D. Rパイクスピークがパイクスピーク2018の決勝レースにおいて、初めて8分を切る7分57秒148の新記録で優勝した。2013年、セバスチャン・ローブ選手がプジョー『208 T16 パイクスピーク』で打ち立てた8分13秒878のコースレコードを、16秒以上短縮した。また、2016年にリース・ミレン選手が打ち立てたEVによる最速記録、8分57秒118を、1分近く短縮している。

I.D. Rパイクスピークの次なる挑戦が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおけるEV最速記録だ。中国上海に本拠を置くEVメーカー、NIOのEVスーパーカー『NIO EP9』が2017年に打ち立てた6分45秒900の更新を目指す。なお、記録挑戦は今夏、行われる予定だ。

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