ダイハツ・コペンセロ・スポーツプレミアムバージョン《撮影  内田俊一》

東京オートサロン2019のダイハツブースは、“遊びゴコロをみんなのものに”というテーマのもと、日々の生活のテンションを上げるようなカスタマイズしたコンセプトモデルたちを提案している。

◆日々のテンションを上げていこう

今回のブース全体、そして過半数のコンセプトモデルをデザインしたダイハツ工業デザイン室第一デザイン室ECDスタジオ主任の米山知良さんは、「ブース全体はこれまでのテーマごとのゾーニングから、車種ごとに変更し、よりそれぞれのクルマの個性をわかりやすくレイアウトした」と説明。その中でも特に昨年発売されたばかりの『ミラトコット』と同時に、『コペン』をフィーチャー。「コペンは“再始動”の意味も込めている」とし、2019年、再びコペンのマーケティング戦略が展開されそうだ。

それら以外にも、3年前から力を入れている小型車『ブーン』と『トール』。そしてダイハツの主力車種でもある軽トラック、『ハイゼット』も展示された。

ブースのテーマとして「日々のテンションを上げて欲しいという思いがあり、そこをベースにそれぞれのクルマをカスタマイズ。基本的にはいずれのクルマも、ワンオフで作ったパーツは少しだけで、できるだけ市販の用品を多く使うことで、そのモデルの世界観が気にいってもらえた時に、気軽にカスタマイズできるようにしている。そこから、このカスタマイズの世界を楽しんでもらいたい」と思いを述べた。

◆コペンセロスポーツプレミアムバージョン:より大人のアイテムをまとって

「素のコペンもとてもよいクルマだが、それ以上により大人っぽいものを目指した」とその方向性を話す。メッシュグリルとメッキでコーディネートしているが、新たにパーツを作ったのは「メッキのグリルとサイドモール、そしてテールランプのガーニッシュの3点のみ。それ以外は今売っている用品をつけてコーディネートした」と述べる。このコンセプトのもとは、「先代コペンアルティメットエディションだ。そのような大人のアイテムをまとってプレミアム感を出したいとデザインした」と米山さん。

もう1台、カスタムモデルとして『コペンGRスポーツコンセプト』が展示されているが、「こちらは走りを純粋に楽しむもの、走りに特化したもの。一方の『コペンセロスポーツプレミアムバージョン』は上質な大人に特化したものというキャラクター分けをしている。そうすることで、よりコペンというクルマが引き立つのではないか」とコメントした。

◆ハイゼットトラックマルシェ:リアリティを感じて

近年では軽トラ市や農業女子なども注目されていることから、これまで以上に軽トラックはダイハツにとって重要なクルマとなっている。そこで、日々の生活をより楽しくするために、ヨーロッパのマルシェなどを意識してデザインした。それが『ハイゼットトラックマルシェ』だ。

さらに今回はこの荷台を使って物販も行われた。これまでダイハツブースでの物販は端の方で行われていた。そこで今回は、「実際にカスタムしたクルマで実際のものを売ることで、“ことづくり”、よりリアリティを感じてもらいたい」と話した。

◆ハイゼットトラックカリフォルニア工務店:格好よく仕事をしよう

“自分たちが格好いいと思う空間を造りたい”、これまでの“建築業界の常識”にとらわれない自由な発想で、理想の空間づくりを行うことを目指すカリフォルニア工務店とのコラボで作られたコンセプトモデルが、この『ハイゼットトラックカリフォルニア工務店』だ。

「遊びと仕事を両立する軽トラ、格好よく仕事をすること」を意識し、車高を上げ、ワンオフでロールバーを作り、そこに荷物などを立てかけたりしている。工務店なのでコンセントやワークランプなども設置。

要所要所に配されたオレンジのカラーリングは、「道路工事などで使われている柵のオレンジのカラーをイメージ。この色は安全性も兼ねているので、その色を忠実に再現した」という。また、サイドステップやロールバーなどは全て溶接。「レース車両を作るようなところにお願いし、ロールバーはしっかりと溶接し、また面に沿うように仕上げ、その中にワークランプの配線を通した。ほかにもこういったアイディアはあるかもしれないが、我々ダイハツはメーカーなので、ひとつひとつのクオリティを上げるよう工夫している」と仕上がりに自信を見せた。

◆ミラトコット:素のクルマだからこそ映えるカスタマイズ

「トコットはすごくベーシックなクルマ、素のクルマというのがコンセプト。だからこそコーディネートしやすい、カスタムしやすいクルマでもある」と米山さん。そこで、オートサロンに出すことによって、「より多くのお客様にトコットはこんなカスタムのベースになるんだということを知ってもらいたい」と話す。

その1台、『トコットアクティブ』は、「“カメラ女子”をイメージ。一眼レフやミラーレスなどをもっていろいろなところに出かけるアクティブな女性や、キャンプに行くような女性を意識しての提案だ」と米山さんはいう。

前後バンパーをリデザインし、キットを使い車高を上げたほか、内装もシートカバーを張り替えながらも、純正用品とコーディネート。ボディサイドのラッピングも含め、「日々の生活のテンションを上げるような仕掛けをした」と説明した。

もう1台、『ミラTR XX』意識したという『トコットスポルツァ』は、車高を下げ、MOMOステアリングを採用。エクステリアの一部と同様にセンターパネルにカーボン調を取り入れることで、内外装をコーディネートしている。米山さんは、「トコットは元々可愛い女性がターゲットユーザーだが、あえて男性を意識した」とし、カスタムの醍醐味を取り入れたモデルであることを語る。

『トコットエレガンス』は、「可愛い女子に対して大人っぽい、横浜元町のチャーミングセールに行くような女性を意識している」という。「普段の生活の質を少し上げたい、少し生活を豊かにしたいという人を思いデザインした」と話す。

フロントバンパーとサイドモールはワンオフで作成。それらと用品を組み合わせることで、「全体的にクオリティを上げるコーディネートをしている」と説明し、シートのチェック柄に中に“DAIHATSU”の文字を隠す仕掛けなどを施し、より上質さをアピール。小型車の『ブーンエレガント』も同様のコンセプトで仕上げられた。

◆トールプレミアム:迫力を出して

ファミリー向けに開発された『トール』をベースに、「より迫力を出して若者に乗ってもらいたいというイメージでデザインした」と米山さん。そのポイントはグリルを目立つように大きくしことと、ツートンのボディカラーだ。そして、カタログモデルはヘッドライトの中に通るLEDは白なのだが、それをブルーに点灯するようにした。さらにガーニッシュを作り、その内側にも取り付けて一本のラインに見えるようにカスタマイズされ、「より迫力を感じてもらえるだろう」と語った。

ダイハツ・コペンセロ・スポーツプレミアムバージョン《撮影  内田俊一》 ダイハツ・コペンセロ・スポーツプレミアムバージョン《撮影  内田俊一》 ダイハツ・コペンセロ・スポーツプレミアムバージョン《撮影  内田俊一》 ダイハツ・コペンGRスポーツコンセプト《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・マルシェ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・マルシェ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・マルシェ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・カリフォルニア工務店《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・カリフォルニア工務店《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・カリフォルニア工務店《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・カリフォルニア工務店《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ハイゼットトラック・カリフォルニア工務店《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・アクティブ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・アクティブ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・アクティブ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・アクティブ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・アクティブ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・スポルツァ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・スポルツァ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・スポルツァ《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・エレガンス《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・エレガンス《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・エレガンス《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・エレガンス《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ミラトコット・エレガンス《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ブーン・エレガント《撮影  内田俊一》 ダイハツ・ブーン・エレガント《撮影  内田俊一》 ダイハツ・トール・プレミアム《撮影  内田俊一》 ダイハツ・トール・プレミアム《撮影  内田俊一》 ダイハツ・トール・プレミアム《撮影  内田俊一》 ダイハツ・トール・プレミアム《撮影  内田俊一》