自動車メーカーが主催するオーナーイベントやファンミーティングは、多くはクルマのオーナーでありドライバーに向いたコンテンツがメインで、同伴者や家族向けの催しやアトラクションはサブ的な扱いとなる。
だが、9月23日に開催されたマツダのイベント「Be a Driver: Experience at FUJI SPEEDWAY」はちょっと違う。もちろん、『サバンナRX-3』やルマン優勝車「787B」などのデモラン、オーナーカーのサーキットパレード、耐久レース、ヒストリックカー展示、車両技術に関する展示、整備体験コーナーなど車好き、マツダ車ファンのための鉄板イベントも充実している。しかし、マツダのイベントは子供向け、家族向けのイベント、アトラクションにも手抜きがない。
ざっと紹介すると、全国グルメや一流レストランのケータリングサービスによるワールドフードコート、ハーブティーでリラックスできるブース、カリスマ美容師によるヘアアレンジ体験、ハワイアンアート体験、秋田犬保存会による秋田犬ふれあいコーナー、プロ写真家によるスマホ撮影教室、子ども向け遊具やキッズカート体験(大人も参加できるカート体験もあり)、RCカーサーキットにその場でキットを組み立てて持ち帰れるスクール(タミヤスタッフによる指導)、缶バッジやペーパークラフトといった工作コーナー、などだ。
なお、秋田犬保存会は、ザキトワ選手にマサルを贈呈した保存会だそうだ。
自動車に関連する体験コーナーも、プレートにオリジナルの刻印を施すプレス加工体験、金型磨き体験としてピラーの端材を磨いてキーホルダーを作るコーナー、砂型を自分で作って錫の記念スタンプを鋳造するコーナーは、ハンドクラフトの体験として女性や家族でも楽しめるものだ。硬派なお父さんには、ロータリーエンジンの分解、組み立て実演・一部体験できるコーナーもあった。
ヒストリック&レストアカー展示では、NA『ロードスター』、「RX-7 Gr.B」、『カペラGステンレスカー』、『ルーチェ・ロータリークーペ』、『コスモスポーツ』、『キャロル・デラックス』、『R360クーペ』、『K360』(オート三輪)を見ることができた。
カペラGのステンレスカーは、ロータリーエンジン20万台達成を記念して作られ、1971年の東京モーターショーに出品されたものだ。RX-7は、1980年代半ばのWRCにマツダラリーチームヨーロッパ(MRT-E)が出場していたときのグループBカーだ。車両はイアン・アルトーネンが84年、85年とアクロポリスラリーなどで使用していたもの。すでにプジョーやアウディが4WDを投入し、勝ちまくっていたころだが、カーブレークラリーの異名をとるアクロポリスでは、85年に総合3位、6位に入賞している。
以上は、当日の展示やアトラクションの一部でしかない。アトラクションによっては、事前の申し込みやキット代金など実費が必要なものがあるが、全国から集まった4800名以上の参加者によって、どのブースも終日にぎわっていた。来年は、ぜひ「ネコカフェ」と「マツダ車限定痛車」も企画してほしい。
グループBカーを見て、鋳造を体験し、秋田犬と触れ合う…マツダの文化祭 Be a Driver: Experience
2018年09月26日(水) 11時30分
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