マツダ財団(Webサイト)

マツダ財団は9月25日、2018年度の研究助成として、科学技術振興と青少年の健全育成に関する研究37件に総額3700万円を支援すると発表した。

マツダ財団の研究助成には今年度、全国の大学・研究機関などから440件の応募が集まった。その中から「科学技術振興関係」として31件に助成金額3300万円を、「青少年健全育成関係」として6件に助成金額400万円の研究助成を決定した。

なお、科学技術振興関係の助成対象の中から、若手研究者を主な対象とし、選考委員会が特に優れた研究であるとみなした4件の研究に対し、「マツダ研究助成奨励賞(科学技術振興関係)」を授与し、副賞として研究助成金50万円をそれぞれに追加助成する。

マツダ財団が重点をおく「循環・省資源に貢献する研究」としては、「光捕集アンテナを基盤とする光エネルギー変換と人工光合成への応用展開」(大阪大学)など、エネルギーや物質の循環・省資源に取り組む20件が選ばれた。

また、「マツダ研究助成奨励賞」では、既存技術の延長ではない革新的な研究として「加齢や疾患による多様な身体機能低下に対応する成長型アシストデバイスの開発」(広島大学)、「界面活性剤の選択的被覆を基軸とした元素精製を指向するナノ結晶抽出法の開発」(お茶の水女子大学)などが選ばれた。

青少年健全育成の研究助成では、子育て中の母親を支援するユニークな研究として「乳幼児期子育てにおける『こどもの憤怒・反抗』に対峙する養育者への支援」(聖学院大学)が、また「必修化されたダンス表現における創作メカニズムの解明とその支援手法の提案」(東京大学大学院)、「高等学校におけるセクシュアル・マイノリティの生徒への支援に関する調査研究」(静岡理工科大学)のように学校における子どものケアに関する新たな視点での研究などが選ばれている。

マツダ財団は、科学技術の振興と青少年健全育成のための助成などを行うことにより、心豊かに生きることのできる社会づくりに寄与することを目的として、1984年に発足。これまでの助成実績は今回を含め合計2210件、17億3189万円となった。