日本のカーシェアリング車両台数と会員数の推移(交通エコロジー・モビリティ財団による2018年3月の調査資料より)

イードと、デバイス開発と認証技術に強みを持つジゴワッツは8月22日、シェア向け「バーチャルキー」の商品開発で業務提携を行うと発表した。

現在、国内カーシェアリング車両台数は前年比19%増の2万9208台、会員数は同22%増の132万0794人と急成長。また個人間カーシェアリングも会員数12万人、車両台数4500台を超えるなど、カーライフの「所有から利用へ」のトレンドが進んでいる。今後世界では2021年には約3500万人がカーシェアリングを利用し、市場は約6000億円にまで成長すると言われている。

複数人で自動車を利用するときには、必ず鍵の受け渡しが行われる。とくに個人間カーシェアリングでは、オーナーと利用者との鍵の手渡しのタイミングを合わせることが難しく、オーナーにとっては機会損失につながっている。

今回開発するバーチャルキーは、管理者や所有者の元にマスターキーを置きながら、利用者でスマートフォンで受信。ドアロック解除からエンジン始動までを行うことができる。また、ロックやアンロックの時間や位置情報のログ管理、オンライン経由でエンジンの始動を制限することもできる。これらの特性を活かすことで、カーシェアだけでなく、社用車の鍵管理、ドライバーの労務管理、自動車ローンやリースとの連携商材にもバーチャルキーは有効となる。

今後、両社は年内の商品化を急ぎ、プロトタイプのデモを通じてカーシェアリング各社、またカーリース企業への導入を目指す。また来年には販売体制を整えて個人向けの商品提供も計画している。