スズキ・ジムニー新型発表会(7月5日)《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2018年8月7日付

●スバル、営業益半減、4〜6月期、相次ぐ不祥事響く(読売・7面)

●自動車4社、増収増益、4〜6月期米米高関税で利益圧迫(朝日・6面)

●パイオニアが苦境、カーナビ集中裏目、価格競争の波、開発費も重荷(朝日・6面)

●11か月連続でN-BOX首位、7月新車販売(朝日・6面)

●懐かしの電車世界を快走、丸ノ内線500形アルゼンチン、JR東205系インドネシア(東京・6面)

●西日本豪雨1か月遠い「正常」宅配や工場影響なお(日経・3面)

●いすゞの提携解消「マイナスではない」見方、株価、一時5%高(日経・15面)


ひとくちコメント

最後にSUBARU(スバル)が発表したことで、自動車大手7社の2018年4〜6月期連結決算が出そろった。トヨタ自動車、ホンダ、スズキ、三菱自動車の4社が前年同期比で増益を確保し、このうちトヨタとスズキは4〜6月期としては純利益が過去最高を更新した。

きょうの各紙も「自動車4社、増収増益」(朝日)、「自動車4社最終増益」(日経)などと、取り上げているが、日産自動車、マツダ、スバルの3社は減益となり、明暗が分かれた形だ。このうち日産とスバルは度重なる燃費測定試験などの不正が決算にも影響が出たようだ。

4〜6月期とはいえ、自動車大手の決算は株価にも敏感に反応している。8月6日の株価でも営業利益が前年同期比51.8%減と大きく落ち込んだスバルの終値は前週末比34円安の3232円と下げた。一方で、営業利益率が11.8%と好調なスズキは一時7355円の高値を更新。終値も前週末比322円高の7327円で引けた。

トヨタの終値は87円安の7133円で、スズキは株価でもトヨタを超えた。足元では20年ぶりに全面改良した『ジムニー』の受注が絶好調。各社が悩む米国での自動車販売からも撤退し、貿易摩擦の影響もどこ吹く風で、それらが好材料と見る投資家も多いようだ。

スバル・フォレスター新型《撮影 雪岡直樹》