太田、伊勢崎、桐生、足利、4つの市街地に囲まれたのどかな地に、ピカピカのパーキングエリア・スマートICが出現した。群馬県太田市北金井町、北関東自動車道太田強戸PA/ICだ。
太田強戸（おおたごうど）PA/ICは、NEXCO東日本とネクセリア東日本が展開する4タイプのサービスエリアやパーキングエリアのなかでも「標準型」といわれるタイプ。流行りの「ドラマチックエリア」や「パサール」、テーマ型ではなく、今回は敷地や立地などの条件から標準型で展開した。
太田強戸PA/ICの特徴のひとつは、集約型と呼ばれるレイアウト。商業施設やトイレは1か所に集約。その両脇を、東行き・西行きそれぞれの駐車場とガソリンスタンドがはさむという線対称のイメージ。
西行きと東行きの双方から出入りでき、「集約型レイアウトにすると、レストランが中心に配置でき、東西に大きな窓を設置できて、開放感や抜け感に違いが出る」という。
また、地域住民や一般道利用者らがPA商業施設を利用できるエントランスも「整備計画はある。現在、鋭意調整中」という。
◆群馬・太田の地元メシやオリジナルメニューが勢揃い
商業施設内は、門前町の寺社仏閣をイメージした木組みのシンボルゲートや、上州八王子丘陵、名城 金山城の石垣をモチーフにした壁面が彩る。
珍しいのは、大きなガラスで仕切られたライブキッチン。群馬づくしの食材を「これでもかというぐらい」使用した、上州麦豚トンテキセット（1680円）、ひもかわうどん（冷、730円）、上州牛すき焼き丼（1200 円）、浅漬だし茶漬けセット（680円）などが目玉。
上州麦豚トンテキセットは、肉厚な上州麦豚ロース肉を鉄板で豪快に焼き上げるところからウォッチできる。ソースはにんにく風味の特製ソースと、塩だれソースの2種類から。
また、群馬で愛される郷土料理、ひもかわうどんは、幅4センチを超えるぺらぺらの麺。見た目と裏腹につるつるとしたのど越しとコシが特徴。
上州牛すき焼き丼は、群馬のおもてなし料理の定番「すき焼き」を豪快に。群馬県産の上州牛や舞茸、こんにゃくを甘めのたれで味付け。
このほかにも、上州麦豚カツカレーや、もつ煮定食、ベーコンエッグダブルセット、コンコンうどんなど、40種類以上のメニューをそろえる。
さらに、NEXCO東日本エリア初登場のPABLOプレミアムチーズタルトや、OTA FACTORYプリン、ふるさと群馬 高原花まめの里、上州太田焼きそばベビースター、群馬正田醤油ポテトチップス、群馬限定ばかうけ、上州名物あげうどん、半熟カレーせんなどなど、「ここだけ」「ご当地」「群馬オリジナル」などの商品がずらりと並ぶ。
併設している「ヨリミチカフェ」は、地元太田市の東毛酪農によるフレッシュな牛乳を使用した東毛酪農牛乳ソフト（380円）が人気。パンケーキのようでどら焼きのようでもある「パンどら」は、同カフェのオリジナルメニュー。
◆スバルの街にできた新PAを子どもたちが見学
7月28日にオープンする北関東自動車道 太田強戸PA/IC。その4日前の24日、地元小学生むけ親子現場見学会も開催され、新しいインターチェンジや橋梁、商業施設を見学。
子どもたちのなかには、橋梁の施主表示プレートを撮影している男子がいた。クルマや鉄道が大好きという彼は、「この橋は、日本車輌がつくったって書いてあるの？」とスタッフに質問。「そのとおり。この橋は、新幹線の製造などで知られる日本車輌製造製だよ」と返していた。
また、群馬県太田市といえば、SUBARU（スバル）の自動車部門群馬製作所本工場があるスバルの街。商業施設の店内には、スバル『WRX S4』覆面パトロールカーや、『BRZ』、『インプレッサ』などのトミカや、「インプレッサWRC」スケールモデルなどを販売するコーナーもあった。
太田市は、今回の太田強戸PA/ICが開業することで、防災性向上、救急医療活動支援、観光振興などの整備効果を期待する。また、太田国際貨物ターミナル追加拡張との連携による産業活動、市野倉地区工業団地へのアクセス性向上による産業活動などを活発化させる効果があると見込んでいる。
