朝の通勤時間帯、多くの歩行者がいた横断歩道に赤信号を無視してきた乗用車が突っ込む事故が起きた。クルマは多数の歩行者をはねた後にも加速を続け、歩道に乗り上げた状態で停止した。

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12日午前8時35分ごろ、東京都新宿区内の都道を走行していた乗用車が赤信号を看過して交差点へ進入し、横断中の歩行者多数に衝突する事故が起きた。この事故で歩行者7人が重軽傷。警察は運転していた男を逮捕している。

警視庁・新宿署によると、現場は新宿区大久保3丁目付近で片側1車線の直線区間。交差点には横断歩道と信号機が設置されている。乗用車は速度を維持したまま赤信号の交差点へ進入。横断していた歩行者多数に向かって突っ込むとともに、そこから急加速して路外に逸脱。道路左側の歩道内に乗り上げ、ガードレールや電柱などに衝突した。

この事故でクルマの直撃を受けた3人が骨折などの重傷。転倒した4人が打撲などの軽傷を負った。クルマを運転していた町田市内に在住する52歳の男も打撲などの軽傷を負ったが、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)の現行犯で逮捕している。

現場は見通しの良い交差点。聴取に対して「赤信号に気づくのが遅れた。衝突した際にブレーキを踏んだつもりでアクセルを踏んでしまったらしい」などと供述しているようだ。警察では男が居眠り運転をしていた可能性が高いとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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逮捕された男は「顔を上げたら赤信号だった」などとも供述しているようで、警察では「顔を上げた」という内容から、運転していた男が居眠りをしていたとみているという。

歩行者と衝突した衝撃で目を覚ましたとみられるが、直後に踏み込んだのはアクセルペダルで、これが事故の規模を拡大させてしまった。