ペイマン・カーガー専務執行役員。アフリカ・中近東・インド マネジメント コミッティ(MC AMI)担当

日産自動車は6月13日、2017年度から22年度までの6か年の中期経営計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」の一環として、アフリカ、中近東、インドの事業に関する取り組みを発表した。

日産は中期経営計画において、グローバルで、2022年度末までに年間売上高を16兆5000億円、コアとなる連結営業利益率を8%にすることを目標としている。その成長基盤となるのが、アフリカ、中近東、インドの事業。日産は、まだ競争の少なく発展途上な市場を「フロンティア」と位置づけ、これら新市場での事業拡大を目指す。

アフリカでは、南アフリカでの現在のマーケットシェア10%を大きく拡大することを目指す。2017年度の南アフリカにおける日産の販売台数は前年比26%増の5万3400台。今後は新型『マイクラ』などを投入し、現地の需要をさらに高めていく。またエジプトでは、同国に直接投資の生産拠点を持つ唯一のメーカーとして、市場での強いポジショニングをさらに強化。また、早期から市場参入していたナイジェリアでは、現地のパートナー企業と車両の組み立てで協業し、サブサハラ地域でも、生産などのさらなる市場機会を検討している。

中近東での日産の2017年度の年間販売台数は9万6600台。さらに新モデルを投入する計画だ。また湾岸諸国は、マーケットシェアの伸びが最も高い地域であり、2017年度のマーケットシェア16%を2022年度には20%に拡大することを目指す。また、サウジアラビアでは、2017年度のシェア7%を2022年度には14%に倍増する計画だ。

インドでは、48万台の生産能力を持つアライアンス工場やルノーとの研究開発センターをチェンナイに持ち、成長の基盤を築いている。また、同国で情報発信力があるインターナショナル クリケット カウンシルのスポンサーシップなどの取り組みを通じて、ディーラーネットワークを強化し、ダットサンおよびニッサンのブランド力を発揮していく。

日産 マイクラ 新型