割り込みをしたことでクラクションを鳴らされたことに立腹した男が約3kmに渡って並走。相手に脅迫的な言動も浴びせたということで逮捕された。逮捕された男は脅迫については否認しているようだ。

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今年3月、東京都世田谷区内の首都高速道路で他車両の進路を妨害するとともに、脅迫的な言葉を浴びせたとして、警視庁は5日、同区内に在住する男を脅迫容疑で逮捕した。

警視庁・築地署などによると、問題の事件は2018年3月14日の午前10時ごろ発生している。世田谷区内の首都高速道路3号線を走行していたトラックの運転者が、前方へ強引に割り込んできた乗用車に対してクラクションを鳴らしたところ、この乗用車を運転していた男が激怒。窓を開けた状態で怒鳴りながら約3kmに渡って並走するとともに、最終的には前方へ回り込んでトラックを強制抑止。この際にトラック運転者へ脅迫的な言動を浴びせたという。

男はそのまま走り去ったが、トラック運転者は乗用車のナンバーを記憶していたことから警察に通報。警察では交通トラブルを発端とした脅迫事件として捜査を開始し、運転していたのは39歳の男と断定し、5日に脅迫容疑で逮捕した。

警察の聴取に対して男は「文句を言ったが、脅してはいない」などと供述。容疑の一部を否認しているようだ。警察では双方からさらに事情を聞き、事件に至った経緯を詳しく調べている。

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「交通トラブル(ロードレイジ)」というものが一般に知れ渡ることになった東名高速道路での事件から1年が過ぎた。トラブルの証拠を残すアイテムとして、ドライブレコーダーの売り上げは伸びつつあるが、交通トラブル事件自体は減る傾向にない。警察が取り締まりを強化させていることもあり、認知件数自体が増加傾向だが、通報に至らないようなちょっとしたトラブルも多いとみられる。

今回の事件は現場を管轄する高速隊ではなく、所轄署が捜査を主導していることや、暴行容疑ではなく脅迫容疑ということから「他に何かワケがある」といった雰囲気も感じられる。