自転車を押しながら道路を横断していた高齢女性が、交差進行してきたクルマにはねられた。女性は路上に倒れこんだところ、追突で押し出された同じクルマに再度はねられており、その後に死亡している。

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30日午後7時45分ごろ。北海道旭川市内の国道237号で、自転車を押しながら徒歩で道路を横断していた高齢女性に対し、交差進行してきた乗用車が衝突する事故が起きた。女性は死亡。警察はクルマの運転者から事情を聞いている。

北海道警・旭川東署によると、現場は旭川市神楽岡14条9丁目付近で片側2車線の直線区間。交差点には横断歩道(片側のみ)と信号機が設置されている。75歳の女性は自転車を押しながら徒歩で道路を横断していたところ、左方向から交差進行してきた乗用車が衝突。後続車が追突したことで、路上に投げ出されていた女性は押し出されたクルマの下敷きとなった。

女性は近くの病院へ収容されたが、全身強打でまもなく死亡。女性をはねたクルマを運転していた美瑛町内に在住する39歳の男性と、追突してきた後続車の運転者にケガはなく、警察では自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)容疑で事情を聞いている。

現場は道路照明があり、夜間でも見通しの良い交差点。女性が横断していた側には横断歩道が設置されていなかった。聴取に対して女性をはねたクルマの運転者は「横断していることに気づくのが遅れた」などと供述しているようだ。警察では事故当時の信号表示状況を含め、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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現場は昼夜を通して交通量が多い区間だが、歩行者は少ないことから横断歩道は交差点の1か所にしか設置されていない。女性は最初の衝突で路上に倒れこみ、追突によって押し出されたクルマによって再度はねられ、この際に車両の下敷きとなったことが致命傷になったものとみられている。