新型『唐』撮影 佐藤耕一

中国の新興自動車メーカーの代表格ともいえるのが「BYD」だ。もともとは化学系エンジニアが創業したバッテリー製造メーカーであり、現在では3年連続で新エネルギー車世界一のブランドである。

北京モーターショー2018では、同社の主力車種のひとつであるSUV『唐』のニューモデルが主役であった。詳細なスペックと予約開始がアナウンスされたのだ。

ガソリンエンジンモデルは約15万元から(約260万円)、PHEVは補助金があり実質約25万元から(約430万円)。後輪をモーターで駆動する四輪駆動で、100kmを2リットル以内で走行可能な燃費とされる。また、0-100km/h加速は4.5秒と非常に速い。担当者によると、「4月25日に予約が開始された」とのことだ。

インテリアにおいては、「DiLink」と名付けられたインフォテインメントが備わる。縦横回転可能な14.6インチのスクリーン、OTA(ワイヤレス通信によるソフトウェアアップデート)や緊急時通報機能など、多くの機能を提供する。

エクステリアは、中国の文化遺産とドイツの最先端デザインを統合した言語「Dragon Face」に基づくとされる。能書きはともかく、実物を一見したところ非常に洗練されており、均整の取れたプロポーションに、いまどきの彫刻的なフロントマスク、B/Cピラーをブラックアウトしたフローティングルーフが組み合わされる。悪い意味での”中国っぽさ”は微塵もなく、世界基準で見ても高いレベルにある。

中国市場ではSUVが市場の約半数を占めるほどの人気であり、ナンバーの取りやすい新エネルギー車ということもあって、販売ランキングでトップを狙う大本命車種が発売されたということだ。BYDブースも、モーターショーの中でもトップクラスの賑わいを見せており、人ごみに押されて思うように動けないほどの混雑ぶり。人気のほどを見せていた。

新型『唐』撮影 佐藤耕一 BYDの主力セダン『秦 pro』撮影 佐藤耕一 BYDの主力セダン『秦 pro』撮影 佐藤耕一 EVコンセプト『E-SEED』撮影 佐藤耕一 EVコンセプト『E-SEED』撮影 佐藤耕一 プレスカンファレンスに登場したBYD社長の王伝福氏。中国では立志伝中の人物だ。撮影 佐藤耕一 プレスカンファレンスに登場したBYDデザインディレクターのウォルフガング・エッガー氏。アウディグループのデザイン部長を務めていた人物。撮影 佐藤耕一 BYDプレスカンファレンスの様子。撮影 佐藤耕一