今回の北京モーターショー2018では、既存の大手自動車メーカーとは出自を異にする新興メーカーがいくつも出展し、ひとつの潮流となっていた。「前途」もそのなかの一社である。
前途は、自動車のデザインや車両開発を請け負う「北京長城華冠自動車技術開発」を母体とする独立系の企業で、「長城汽車」とは関係ない。トンボのメーカーロゴが印象的だが、担当者によると、「トンボのように軽やかに、静かに走る」という意味が込められているそうだ。
今回出展したのはコンセプトカー3台だが、なかでもスポーツカーの『K50』は、年内に予約を開始するとのこと。フロントアクスルとリアアクスルをそれぞれのモーターで駆動する4輪駆動のピュアEVで、最大出力は320KW(約430ps)、航続距離はNEDC基準で365km。価格は明かされなかったが、プレミアムスポーツカーに分類される。
デザインを専門にする企業だけあって、このK50は、他にないオリジナリティを持ちながら、完成度の高いデザインを実現している。このようなプレミアムスポーツEVがまもなく発売されるという事実は、日本にいるとあまり現実味がないが、中国市場ではすでにEVも多様化・差別感の時代に入っており、現地で取材すると、さもありなんと感じさせる。
そのほか、コンパクトカーのコンセプトである『K20 Concept』と、ルーミーなセダンのコンセプト『concept 1』が展示されている。これらについては詳細未定とのことだ。
デザイン会社が提案するプレミアムスポーツEV…北京モーターショー2018
2018年05月07日(月) 10時15分
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