#8 オット・タナク(トヨタ)《写真提供 Red Bull》

世界ラリー選手権(WRC)第5戦アルゼンチンは現地29日にフィニッシュを迎え、トヨタのオット・タナクが優勝を飾った。トヨタは今季初優勝で、昨季のワークス参戦再開以降では3勝目。タナクにとっては移籍後初勝利となっている。

グラベル(非舗装路)ラリーのアルゼンチン戦、大量リードを構築して競技最終日に入った#8 オット・タナク(トヨタ「ヤリスWRC」)はそのままトップの座を守ってフィニッシュし、今季初優勝。ラリーをほぼ完全に支配したといってもいい、快勝だった。

2〜3位はヒュンダイ「i20クーペWRC」勢で、2位に#5 ティエリー・ヌービル、3位に#6 ダニ・ソルド。4位はフォード「フィエスタWRC」を駆る王者 #1 セバスチャン・オジェ。#8 タナク以外のトヨタ勢では#9 エサペッカ・ラッピが8位に入っている。

エストニア出身30歳のタナクは、今季トヨタに移籍してきたドライバー(昨季は「フィエスタ」をドライブ)。今回の勝利がWRCでの自身通算3勝目で、トヨタでの初優勝になった。トヨタは昨季からワークス参戦を再開して、初年度に2勝。今季はこれが初優勝となっている(昨季の勝者はヤリ-マティ・ラトバラとラッピ)。

昨季は18年ぶりの復帰早々、2戦目で最初に勝ったトヨタ。2年目の今季は初勝利が5戦目と少々遅れたが、ラリーの名門は現代のWRCにおいても新たな体制で着実に地歩をかためている印象が強い。来年秋の開催が企図されるWRC日本戦(中部地区)の実現に向けても、トヨタの好成績が良い循環を生むことが期待されるところだ。

*上記の結果はラリー直後の速報結果に基づく。

#8 オット・タナク(トヨタ)《写真提供 Red Bull》 #8 オット・タナク(トヨタ)《写真提供 Red Bull》 アルゼンチン戦を制したオット・タナク。《写真提供 Red Bull》 タナク(奥)と、コ・ドライバーのM.ヤルヴェオヤ(手前)。《写真提供 Red Bull》 2位に入ったヒュンダイの#5 ヌービル。《写真提供 Red Bull》