4月25日からはじまった北京モーターショー2018でワールドプレミアされた日産の新型EV『シルフィ・ゼロエミション』。そのメカニズムは新型『リーフ』のプラットフォームやEVシステムを活用し、現地で人気のCセグメントセダン「シルフィ」のボディを組み合わせた中国専用モデルである。
リーフと違ってバッテリーは中国メーカー製を採用するが、電池容量もリーフと同じ40kWh。航続距離は欧州のNEDCモードを参考にした中国基準のモードにおいて338kmを達成する。
ところで、このEV仕様シルフィで気になるポイントのひとつが、日常的な実用性だ。リーフとの大きな違いは既存のパッケージにEVユニット一式を組み込んでいることであり、その弊害としてバッテリー搭載により荷室や後席の実用性が犠牲になる可能性も考えられるからである。
今回、モーターショー会場で実車に触れることができたので、使い勝手的な部分をチェックした。
まずはセダンとして外せないトランク。かつてはハイブリッドカーでもバッテリー搭載の都合でガソリン車に比べて容量が大幅に狭くなるのが通例だった。しかしEVシルフィのトランクには驚かざるを得ない。奥行きも床の低さもガソリン車に比べて違いがない“十分な広さ”を用意しているのである。シルフィの広大な荷室がそのまま継承されているのだ。ここは荷室の床面を低く作られたリーフ用プラットフォームの優れた特徴が反映されている。
いっぽうでガソリン車と勝手が違うと感じたのが後席。その床下にバッテリーを積む影響でフロアが高くなっており、「ヒール段差」と呼ばれるヒップポイントと床面との段差が低くなった結果として、乗車姿勢(足の納まり)が崩れているのを否めないのだ。だから座る時はソファーのように足を前に投げ出し気味になってしまう。ただし、シルフィは後席足元スペースが広いから、足を投げ出し気味に座ることに無理がないのは幸いである。
荷室は? 後席は? 日産 シルフィEV の実用性をチェック…北京モーターショー2018
2018年04月30日(月) 07時30分
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