BMWグループが開発と生産の両面で加速させるデジタル化の一例

BMWグループは、ドイツで開催中の「デジタルデイ2018」において、開発と生産の両面でデジタル化を加速させる、と発表した。

デジタル化はBMWグループの生産面において、新たな効果を発揮。その一例が、3Dプリントと呼ばれる積層造形技術。とくに、迅速かつ柔軟性があり、カスタマイズが可能な製造プロセスを実現することにおいて、大きな成果を上げているという。

積層造形的な製造方法が適しているのは、少量生産のカスタムメイドパーツや、非常に複雑な部品を必要とする分野など。プロトタイプ車両の開発や車両の検証、走行テスト用車両などにおいて、効果を生んでいる。

BMWグループは2010年、初めて3Dプリントで製作されたウォーターポンプインペラーを、DTM(ドイツツーリングカー選手権)のレーシングカーに採用。また、BMW『i8ロードスター』のソフトトップカバーには、金属粉末を原料にして製作されたアルミ製ブラケットが装着されている。これは従来の自動車製造では、使用されていない最先端の技法という。

さらに、新しい「MINI Yours」のカスタマイズ製品は、ユーザーが選択したコンポーネントのデザインをカスタマイズして、3Dプリントで作成。これらに加えて、ミュンヘンのBMWグループ研究開発センターの積層造形センターでは、年間およそ14万個もの試作パーツを開発部門に供給している、としている。

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