VISTA2018日本決勝《撮影 工藤貴宏》

ボルボ・カー・ジャパン株式会社は4月17日と18日、東京のTFT有明においてアフターセールスの技能競技大会「VISTA2018(Volvo International Service Training Award2018)」の日本決勝大会を開催。審査の結果ボルボ・カーヨコハマ西口が優勝した。

VISTA2018は世界各地の正規ディーラーでボルボのアフターセールス業務に従事するスタッフを対象としたもので、2年に1度開催される。グローバルでは1976年に初開催され、日本においては1980年からスタートし今回が20回目の開催となった。

2018年大会は、日本では248チーム(643名)がエントリー。予選を勝ち抜いた上位30チームが17日のセミファイナルに参加し、洗練された技術を披露。そこから選ばれた上位10チームが18日のファイナル(決勝)へと進み、技能や接客を競った。

18日の決勝大会は、サービスマネージャー、サービスアドバイザー、そしてテクニシャン(整備担当者)で構成される3名もしくは2名がチームとなり時間内に実車の不具合を修理する「実技」とお客様来店時の問診・整備後の納車説明をおこなう「ロールプレイング」競技を実施。総合得点で順位が決定された。

ボルボ最新モデルの知識、故障診断スキル、レポーティング、そしてボルボ専用診断機の機能理解などが総合的に評価される実技は、課題として「シフトレバーを操作してもDやRレンジに入らない」「音楽を聴いているときに運転席ドア付近から異音がする」「ワイパー設定アイコンがタッチスクリーンから消えた」などのトラブルが課題として与えられ、それを解決する能力と解決プロセスを審査。単に解決できた/できない判断されるのではなく、トラブルの原因を究明する手順が評価を大きく左右する審査基準となっている。

「正確な故障原因を探るには、理論的な究明が必要です。熟練したスタッフは勘や経験でトラブルの原因を突き止められることもありますが、それだけでは間違った対策をおこなったり余計な部品交換までする可能性も拭えません。だから、定められた手順を踏んだ正確な診断で真の原因を探る必要があり、そのプロセスが重要なのです」とボルボ・カー・ジャパン広報部の長瀬氏は言う。

いっぽうサービスレセプション業務のスキルを競うロールプレイングでは、お客様のニーズに対して的確に対応できるかがキーとなる。今回は「1年点検のために販売店を訪れた顧客」と、「修理の車両を受け取りに来た顧客」の対応というシーンが課題として与えられ、接客態度、クルマの知識も含めた内容説明の正確さ、そしてスムーズな会話と臨機応変な対応が審査された。

このコンテストの狙いは、まず整備担当者の技術向上だ。そして接客スキルを磨いてボルボ車に乗るユーザーの顧客満足度を上げていくことも重要なテーマである。

「販売店の対応がよければ、現在ボルボにお乗り頂いているお客様が次もボルボを購入する可能性が高まります。逆にせっかくクルマに満足してもらっていても、販売店の対応次第で今後はボルボを選んでもらえなくかもしれません。だから接客が重要なのです」と長瀬氏は説明する。

しかし、それだけではない。「整備はともすれば単調な業務になりがちですが、こういったコンテストを通してボルボの一員としてモチベーションを高めてもらうことも大切なことです」(長瀬氏)

このジャパンファイナルにおける優勝チームをはじめ上位3チームと“特別枠”としてセミファイナル出場チームから選ばれた1チームの計4チームはスウェーデンでおこなわれる「VISTA2018ウィナーズカンファレンス」に招待され、さらに深いボルボの世界を体験する予定。同時に、優勝したボルボ・カー横浜西口のチームは6月にスウェーデンで開催される「VISTA2018ワールドチャンピオンシップ」に参加し、日本代表として世界一を競うことになっている。

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