無灯火走行しているところをパトカーに発見され、直前まで追跡されていた男性が道路に飛び出し、クルマにはねられる事故が起きた。男性は意識不明の重体となっているが、必死に逃れようとしていたものとみられている。

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3日午前0時30分ごろ、北海道札幌市西区内の市道で、自転車に乗って道路を横断しようとしていた男性に対し、軽乗用車が衝突する事故が起きた。男性は重体。直前まで無灯火走行でパトカーの追跡を受けていたという。

北海道警・札幌西署によると、現場は札幌市西区山の手7条8丁目付近で片側2車線の緩やかなカーブ。横断歩道や信号機は設置されていない。自転車は坂となっている路地を下り、道路へ飛び出したところで右方向から交差進行してきた軽乗用車にはねられた。

この事故で自転車に乗っていた22歳の男性は頭部などを強打。近くの病院へ収容されたが、意識不明の重体となっている。クルマの運転者にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)容疑で事情を聞いている。

事故を起こした自転車については、付近にある別の道路をパトロールしていた自動車警ら隊のパトカーが無灯火で走行しているところを発見。停止を命じたが、自転車はこれを無視して逃走していたことから、赤色灯を使用した状態で追跡を行っていたという。警察では事故発生の経緯を詳しく調べている。

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自転車に乗っていた男性は追跡から逃れるため、自転車を抱えた状態で残雪の残る私有地をショートカットするように横切り、現場へと続く路地へ到達していたとみられている。

無灯火走行であれば、職務質問を受けたとしても最終的には説諭程度で済まされることも多いが、負傷した男性には「どうしても逃げなくてはいけない」という理由が何か存在したのだろうか。