乗り心地が良く、疲れないからいつまでも走っていられる。日本サイクルスポーツセンター(伊豆・修善寺)の1周5kmのクローズドコースをひたすら周回するテストライドであったが、そこを抜け出して高速道路で長距離クルージングの旅に出たくなった。それほどに快適なのだ。
ブリヂストンの新作アドベンチャーカテゴリー用タイヤ『BATTLAX ADVENTURE A41』(以下、A41)を、その前身となる『BATTLAX ADVENTURE A40』(以下、A40)と車種を変えつつ、交互に乗って比較した。
2015年にA40が登場したときは、それまでビッグON/OFFバイクに対応していた『BATTLE WING BW501/502』よりウェット性能の部分が向上したが、今回のA41はそのA40より接地感、直進安定性、ハンドリングの軽快感、全方位にすべてで勝っていることが乗り比べると気がつく。
重量級のアドベンチャーバイクもシャープに切り返せる軽快感があるし、ショルダー部に荷重をかけ続けたときも腰砕けにならない剛性感としなやかさが同居していて、車体が寝ている状態からも不安なくアクセルを開けていける。このグリップ性能ならワインディングもエキサイティングに楽しめ、ワインディングもスポーツバイクのように楽しい。
そして、もうひとつ。朝の試乗開始時は小雨が降り気温も低かったが、冷えた状態でもしっかりブレーキは効くし、グリップ感も乏しくなかったことも言っておきたい。これは厳しい条件下を走るアドベンチャータイヤには重要な性能。A41はよりタフな頼もしいタイヤに生まれ変わっているのだ。
ブリヂストンのテストではロングライフを保ちながら、ウェット性能を一段とまた向上しているとのこと。雨の日も安心して冒険を続けられる。嬉しいではないか。
青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。
【ブリヂストン BATTLAX ADVENTURE A41 試乗】長距離を走りたくなる乗り心地…青木タカオ
2018年03月22日(木) 16時30分
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