中央分離帯に衝突する単独事故を起こし、追越車線上に停止していた乗用車に後続車が追突する事故が起きた。停止していた側の運転者が死亡しており、警察は後続車の運転者を逮捕している。

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10日午後7時50分ごろ、茨城県笠間市内の常磐自動車道上り線で、単独事故を起こして本線上に停車していた乗用車に対し、後ろから進行してきた別の乗用車が追突する事故が起きた。この事故で停車していた側の運転者が死亡している。

茨城県警・高速隊によると、現場は笠間市長兎路付近で片側3車線の直線区間。乗用車は第3車線を走行していた際に中央分離帯に衝突する単独事故を起こし、本線上で停止していたところ、後ろから進行してきた別の乗用車が追突した。

この事故で停止していた側のクルマが中破。運転していた東京都練馬区内に在住する61歳の男性が全身を強打。近くの病院へ収容されたが、まもなく死亡した。追突してきた側のクルマも中破し、運転していた埼玉県上尾市内に在住する48歳の男も打撲などの軽傷を負ったが、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)の現行犯で逮捕。男性死亡後は容疑を同致死に切り替え、調べを続けている。

現場は見通しの良い区間だが、道路照明は設置されていない。警察では前方不注視が事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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追突被害を受けたクルマは本線を塞ぐように停止していたが、「そこにクルマが止まっている」ということを認識していない場合、これを完全に回避するのは難しいだろう。特にその場所が流れの良い高速道路であれば、「クルマは常に動いている」という固定観念にとらわれがちとなってしまう。