『グアユール』ゴムを用いたタイヤ《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

ブリヂストンの米国子会社ブリヂストン アメリカス・インク(BSA)は2月27日、米国農務省(USDA)の国立食品農業研究所(NIFA)から、グアユール由来の米国産天然ゴム資源の研究開発支援先として選定されたと発表した。

BSAは、アリゾナ大学、コロラド鉱山大学、コロラド州立大学、ニューメキシコ州立大学および米国農務省農業研究事業団の研究者とともに、NIFAの農業食品研究推進プログラムの一環として、1500万米ドル(約16億円)相当の研究開発支援を受けている。支援はすでに開始されており、期間は2017年9月から2022年8月までの5年間。

グアユールは、パラゴムノキに代わる新たな天然ゴムの資源として注目を集めている。熱帯で育つパラゴムノキと異なり、乾燥地帯で育つグアユールの実用化が可能になれば原材料供給源の多様化が実現。現在の天然ゴム産出地域への一極集中の緩和につながると期待されている。

ブリヂストングループにはグアユール研究についての長い歴史がある。最近では、天然ゴムの加工技術研究施設であるアリゾナ州メサのバイオラバー・プロセス・リサーチ・センターや、アリゾナ州エロイのグアユール試験農場を中心に加工プロセス技術・農業技術の研究開発を推進。今回の選定にあたっては、同社グループがこれまで培ってきたグアユール農業技術や加工プロセス技術が高く評価された。