横浜ゴムは2月19日、2006年度から取り組んできた中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」の終了を受け、2020年度までの新中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」を公表した。

GD100スタート前の2005年度から最終年の2017年度の間に、横浜ゴムの売上高は4519億円から6680億円に、営業利益は219億円から519億円に増加。また海外売上高比率は23%から56%となるなど、グローバル化も進展した。GD2020では、横浜ゴムの強みを再定義し、独自路線を強めた各事業の成長戦略を通じて経営基盤を強化し、2020年代のさらなる飛躍に備える。

タイヤ消費財事業では、拡大の見込まれるプレミアムタイヤ市場をターゲットに、横浜ゴムの存在感を向上させる4つの戦略を推進する。「プレミアムカー戦略」では技術と品質で選ばれるタイヤメーカーを、「ウィンタータイヤ戦略」では国内、欧州、ロシア・北欧向けウィンタータイヤで性能No.1を目指す。またレースやクラシックカーなどあらゆる自動車趣味に対応する商品ラインナップ拡充を図る「ホビータイヤ戦略」、ユーザーとのコミュニケーション活性化も進めていく。

またタイヤ生産財事業では、オフハイウェイタイヤを成長ドライバーとした事業拡大と、北米事業基盤を活かしたトラック・バス用タイヤの拡販に取り組む。MB(マルチプルビジネス)事業では、得意分野への資源集中をテーマに掲げ、自動車部品ビジネスの拡大と海洋事業での確固たる世界No.1を目指す。

そのほか経営基盤の強化策として、有利子負債削減や資産圧縮などによる財務体質強化、企業風土の変革、リスクマネジメント強化といった施策を進める。

2020年度の財務目標は、売上収益7000億円(2017年度比8.3%増)、営業利益700億円(同29.1%増)とした。