ヤマハクリーンウォーターシステム施工の様子

ヤマハ発動機は、新興国向け小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」10基を飲料水不足に悩むセネガルに、2018年2月から順次設置すると発表した。

今回の設置は、2013年6月に開催された「第5回アフリカ開発会議(TICAD V)」にて、アフリカへの支援策として日本政府が掲げた「1000万人に対する安全な水へのアクセス及び衛生改善」を具現化するもの。ヤマハ発動機は日本政府からセネガル政府への無償資金協力案件を落札して浄水装置の設置を行う。浄水装置は11月に全基完成予定。なお、1案件における複数基の設置は今回が初めてとなる。

ヤマハクリーンウォーターシステムは、古くから世界各地で使われてきた「緩速ろ過式」をベースに、凝集剤やフィルターを使用しないため、運用による環境負荷が低く、河川や湖沼の表流水を原水に、1日に8000リットル(約800〜1200人分)の浄水を供給可能。また、シンプルな構造が特徴で、大きな電力や専門の技術者によるメンテナンスが不要。住民による自主運営にも適している。

ヤマハ発動機では、外務省や経済産業省、JICA(国際協力機構)、JETRO(日本貿易振興機構)などの公的機関、UNDP(国連開発計画)など国際機関との連携・協力によって、この小型浄水装置の導入を推進。この活動は、SDGs(持続可能な開発目標)の「目標6:すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」への取り組みでもある。

ヤマハクリーンウォーターシステムの特徴