西湘バイパス下り西湘PA売店は海沿いで心地いい。《撮影 中込健太郎》

西湘バイパスは大磯と小田原を結ぶ海岸線を走る自動車専用道路。お天気のいい日にドライブで訪れるという読者も少なくないかもしれない。

もちろんドライブで訪れる先としてもロケーションの素晴らしい場所だが、首都圏から西へ出かける際、横浜新道を通って、西湘バイパスから箱根新道経由で三島へ抜け、そこから国道1号というルートは、運送関係者をはじめとして、通行料金が安かったり、時間帯によっては好まれるルートだ。

そんな西湘バイパス西行きで、橘の料金所を抜けるとその先の海側に「西湘パーキング」は見えてくる。筆者も試乗会や、関西方面に出かける際、ここをしばしば休憩で利用している。サービスエリアではないので大きなレストランなどはないものの、小さな食堂がありいつもにぎわっている。

西湘という場所柄、シラス丼やあさり潮騒ラーメンなど海鮮系メニューが充実している。アジフライ定食など、安価で揚げたてを出してくれるのでコストパフォーマンスも高いメニューでおすすめできる。だが、今日は別のメニューをお勧めしたい。

それは「おにぎり」である。別に具が凝っているわけでもないのだが、一個ずつ握ってラップでくるまれた形でショーケースに並べられ、売り切れたらおしまい。そんな素朴な握り飯をお勧めしたいのである。

筆者が訪れたのは午前10時過ぎ。早朝からの試乗会で朝食を食べておらず、昼まではまだ少し時間があるという時間立ち寄ったのだ。他のメニューは食券を買ってカウンターに出すスタイルだが、おにぎりはカウンターで直接購入する。高菜、梅シラス、しゃけ、梅干し、葉ワサビとなかなかラインナップは渋めで、すべて一個130円。

さらに様々な組み合わせ二種類のおにぎりと唐揚げがセットになったおにぎりセットも販売される。筆者はこのとき、梅干しとしゃけのおにぎりの入ったおにぎりセットを買った。410円。朝ごはん替わりなので、ゆで卵もつけて全部で470円。ワンコインでおつりがくるというのは今どきうれしい。お好みに応じてみそ汁をつけることも可能だ。

結構食べごたえのあるおにぎりは俵のような形をしている。具もたっぷり入っているし、塩加減もしっかり。ロングドライブの休憩にうれしいし、この握り飯をほおばると、この先小田原から先の箱根新道も(実際に頑張るのはクルマではあるのだが)「よし、がんばるぞ!」という気にもなろうかというものだ。

とくに、一個は梅干しにすることにしている。おにぎりに入れる梅はあまり甘いのは合わないが、かといって、しょっぱすぎるのも喉が渇きすぎていけない。そのあたりの、まさに塩梅も、絶妙なのである。梅どころ曽我が近いからであろうか。

唐揚げもからりと揚げられていて、お弁当として冷えてもおいしく食べられる。この日も私が買ったら、営業周り風の背広の男性や、トラックの運転手の男性が立て続けにおにぎりセットを購入していた。

天気が良ければ海風にあたりながら、テラスでほおばるのもよいだろう。海鮮系メニューもいいが、素朴な西湘バイパス西行き西湘パーキング売店の「おにぎり」ぜひ一度食べてみてはいかがだろうか、

売店のおにぎりコーナー。大きな俵状のおにぎりがいっぱい。《撮影 中込健太郎》 海鮮系メニューも充実。《撮影 中込健太郎》 唐揚げも入ったおにぎりセットは410円。仕事でこのあたりを通った人にも大人気。《撮影 中込健太郎》 アジフライは揚げたてが出されてコストパフォーマンス彩光。《撮影 中込健太郎》 あさり潮騒ラーメンは海風が香るようだ。《撮影 中込健太郎》 普通のメニューは食券を購入して注文。おにぎりはキャッシュオン。《撮影 中込健太郎》 おにぎりセット。唐揚げとおにぎりのセット。男性なら軽食に、少食の方は一緒になってしまうかもしれない。《撮影 中込健太郎》 ゆで卵を追加して470円。ワンコインでおつりがくるのはうれしい限り。《撮影 中込健太郎》 JAIA輸入車試乗会は春の恒例行事。ボルボV60 ポールスターはどこからでも澱みなく加速する高性能ワゴン。《撮影 中込健太郎》 晴れた日の西湘バイパスのドライブは、サンルーフを開けたくなるものだ。《撮影 中込健太郎》