交通量の多い区間を徒歩で横断しようとした高齢男性がはねられた事故。よくある「左方向からの交差車両」ではなく、「右からの車両」にはねられたという。

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27日午後3時ごろ、大分県大分市内の県道で、徒歩で道路を横断していた高齢男性に対し、交差進行してきた乗用車が衝突する事故が起きた。男性は収容先の病院で死亡。警察はクルマの運転者から事情を聞いている。

大分県警・大分中央署によると、現場は大分市羽田付近で片側2車線の直線区間。横断歩道や信号機は設置されていない。73歳の男性は徒歩で道路を横断していたところ、右方向から交差進行してきた軽乗用車にはねられた。

男性は頭部などを強打。意識不明の状態で近くの病院へ収容されたが、回復することなく同日夜に死亡した。クルマを運転していた70歳の女性にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)容疑で事情を聞いている。

現場は交通量の多い区間。警察では横断時に安全確認の怠りがあったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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高齢者の横断事故でよくある「左方向からの車両にはねられた」というケースは、「横断することが間に合わずに発生する」もの。これが「右方向からの車両にはねられた」という場合は「手前側の車両すら確認していない(安全確認をしていない)」ことで発生している。「歩行者優先、クルマからはちゃんと見えている」という思い込みが事故につながることも。