地吹雪によって視界が奪われる「ホワイトアウト」が発生した自動車道で車両11台が関係する多重衝突が起きた。6人が重軽傷を負ったが、事故車両が道路を塞いだため、その後方では約100台の車両が立ち往生する事態にもなった。

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23日正午ごろ、北海道滝川市内の道央自動車道上り線で、走行中の乗用車やトラックなど11台が関係する多重衝突が発生した。悪天候による視界不良が原因とみられ、6人が重軽傷を負っている。

北海道警・高速隊によると、現場は滝川市江部乙町付近で片側2車線の直線区間。事故当時は地吹雪によって視界が効かなくなるホワイトアウト状態となっており、これによって危険を感じて減速した車両に対し、後続車が追突。後方でも同様の事故が相次ぎ、合わせて11台(乗用車9台とトラック2台)が関係する多重衝突に発展した。

この事故で6人が骨折や打撲などで重軽傷を負い、近くの病院へ収容された。現場後方では事故に至らなかったものの、約100台のクルマが立ち往生することになり、現場付近での混乱は夕方まで続いたという。

事故当時、現場の路面は圧雪アイスバーンで、その上に新雪が積もる状態となっていた。警察では視界不良が事故原因になったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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現場となった滝川市江部乙町付近では、この事故が起きる約4時間前には近くを通る国道12号で凍結路面でのスピンを発端とする死亡事故も発生している。多重衝突が起きた時点での気温は0度前後まで上がっていたが、風速は12m/s近くあり、降っている雪だけでなく、周囲にある雪まで風によって飛ばされるような状況だったとみられる。