スズキ キャリイ・フィッシングギア(東京オートサロン2018)《撮影 井元康一郎》

1月12日に開催されたチューニング&ドレスアップ車の饗宴、東京オートサロン。ここ数年、レジャーイメージを高めた魅力的なアクティブギア仕立てのカスタマイズコンセプトを提案してきたスズキは今回、その傾向をさらに加速させた3モデルをメインステージに上げた。

最も異色なのは軽トラック『キャリイ』をベースとした「キャリイ・フィッシングギア」だろう。「フィッシングを、もっとアクティブに楽しもう」はただのキャッチフレーズではない。リフトアップで最低地上高を大型SUV並みに上げ、オーバーフェンダー装備。カーキ色ベースの迷彩カラーに塗装され、ボディ側面には「CARRY」の巨大なレタリングが。アウトドア派なら、その弾け方に思わず心惹かれることウケアイだ。

昨年末に登場したばかりの軽トールワゴン『スペーシア』をSUVテイストに仕立てたキャンピングワゴン「スペーシア・トールキャンパー」は、ワイルドなデコレーションが魅力。一番のアクセントはルーフに装着された黒い丸鋼材のルーフレールだろう。今流行りの空力形状のルーフレールとはまったく異なる、軍用車両的なかっこよさだ。

同じく昨年末に登場した小型SUV『クロスビー』にウィンタースポーツイメージを与えた「クロスビー・ウィンターアドベンチャー」は、無彩色系であるグレーとシルバーのメタリック迷彩塗装を施したうえで、ドアミラーやホイールにイエローを配したもの。そのイエローが非常に良いアクセントとなっているのが印象的だった。車高もリフトアップされ、雪道でもロードクリアランスを気にするシーンは少なくなりそうだった。

車高が変更になるような改造は陸運局などへの持ち込み車検となるため、メーカーの手による特別仕様車の実現性は薄い。が、メーカー自らが提案するカスタマイズモデルとしてはセンスが大変に良いほうで、会場でも注目を集めていた。

このほか、昨年のRJCカーオブザイヤー大賞を受賞したコンパクトスポーツ「スイフトスポーツ」をつや消しのマットブラックに塗装した「スイフトスポーツ・オートサロンバージョン」も登場。マット塗装は手入れが大変だが、精悍さの演出という点では効果的であることを再認識させられるような仕立てだった。

スズキ スペーシア・トールキャンパー(東京オートサロン2018)《撮影 井元康一郎》 スズキ クロスビー・ウィンターアドベンチャー(東京オートサロン2018)《撮影 井元康一郎》 スズキ スイフトスポーツ(東京オートサロン2018)《撮影 井元康一郎》 スズキ(東京オートサロン2018)《撮影 井元康一郎》