東京証券取引所《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2018年1月5日付

●大発会、日本経済強気が優勢、26年ぶり終値2万3000円台、雇用と企業業績好調、バブル崩壊後92年と違い(読売・3面)

●顧問などに就任の元役員へ審査導入、トヨタ自動車(読売・10面)

●交通死、愛知が最多200人、昨年、全国は68年ぶり減少(読売・35面)

●高速道この先工事、超音波使って警告、車に当たると聞こえる音に変換、追突防止へ沖縄で試用(朝日・1面)

●米新車販売8年ぶり減、金利上昇なら逆風の可能性(朝日・4面)

●MRJ強まる逆風、競合2社大手と提携,続く開発遅れ燃料安追い打ち(毎日・7面)

●リニア入札不透明、契約額非公表21件(東京・2面)

●ニュータウンの高齢者支援、自動運転実証実験へ(東京・6面)

●プリウス苦戦、33%減、セダン、欧州勢と競争激化(日経・15面)

●ホンダ、中国販売最高、17年、SUV伸び15%増(日経・15面)

●バイク個人にリース、ヤマハ発の専売店、全国で(日経・16面)


ひとくちコメント

「平成」という元号が、まるごと1年続く最後の新しい年が始まった。年明け最初の取引となる大発会の東京株式市場では、日経平均株価が前年最後の取引日(12月29日)と比べて741円39銭も高い2万3506円33銭で取引を終え、バブル経済が崩壊した1992年1月7日以来、約26年ぶりの高値を記録した。

きょうの日経が「株高6年持続力試す、大発会日経平均26年ぶり高値」とのタイトルで1面トップ記事。各紙も「日本経済強気が優勢、26年ぶり終値2万3000円台」(読売)や「世界経済株高後押し」(毎日)のほか、「東証2万5000円台予想も」(朝日)などと、楽観ムードが強いことを伝えている。

個別銘柄でも、輸送機器関連では、トヨタ自動車が終値で200円高の7413円となったほか、ホンダ、スズキ、ヤマハ発動機、いすゞ自動車、日野自動車や、デンソ―、アイシン精機なども軒並み昨年来高値を更新した。

日本株が昨年まで6年連続で上昇したことで、東証1部の時価総額は初めて700兆円の大台を超えたという。読売は26年前の大発会と比較しており、1992年1月6日時点の時価総額のトップが旧日本興業銀行(現みずほ銀行)に対し、現在はトヨタ自動車が首位と取り上げている。

幸先のいいスタートだが、ただ、北朝鮮情勢や原油価格の高騰など不透明感は漂ったまま。きょう5日は、経済3団体をはじめ、自動車業界などの新春賀詞交歓会も目白押し。「戌笑う」の格言どおりに日本経済は活況が続くのかどうか。企業トップがどこまで強気の年頭のあいさつを述べるのかも興味深い。