ベントレー コンチネンタル GT 新型《撮影 宮崎壮人》

第3世代となる新型『コンチネンタルGT』は、先代から定評のある、ひと目でベントレーと分かるようなデザインDNAを受け継ぎながらも、大胆かつ新しいビジョンのエクステリアデザインとした。

コンセプトカー『EXP 10 Speed 6』からインスピレーションを受けたデザインは、先代モデルの人気を決定づけたクラシックな優雅さを継承しつつ、シャープなラインが際立つ彫刻のようなフォルムに一層磨きをかけるものとなった。

この大胆なイメージチェンジを可能にするため、このモデルでは、プロダクションカーとしては史上初めて、ボディ全体をスーパーフォーミング技術で加工。アルミニウムを摂氏500度に加熱し正確に成形するこの技術によって、シャープさが際立つ複雑なボディラインと、どっしりとした彫刻のような力強い後ろ姿が誕生した。

ライティングには最新のLEDマトリクス技術を採用し、最高級のクリスタルガラスをイメージしたヘッドライトは、透明な内側面にエッジが設けられ、ダイヤモンドのように光を捉える。テールライトはクリスタルをイメージしながらも戦闘機のアフターバーナーのようなワイルドさも兼ね備えた。

エレガントでスポーティーな持ち味を反映するため、標準装備の21インチホイールと、オプションで22インチサイズの軽量鍛造ホイールが用意されている。さらに、手仕上げオプションを選択することによって、ツイストデザインのポリッシュ仕上げも可能だ。

車体のカラーリングは、クラストップとなる17種類を用意。さらに発売時には限定カラーも予定している。またオプションとしてフルオーダーのカラーマッチングサービスも用意される。

インテリアには、最高品質の天然レザーから環境に配慮した方法で採取された希少なウッドパネルに至るまで、ベントレーならではの本物を活かす類稀な技術が注ぎ込まれている。1台のコンチネンタルGTに使用される木材は10平方メートル以上におよび、木製インレイを手作業で製作して装着するには、じつに9時間を要するという。

ダッシュボードには、ベントレーバッジの形状を模して、流れるような長い翼を広げた独特のデザインを採用。浮き上がったようにみえるレザートップからドアまでシームレスにつながっている。

センターコンソールは、ロアフェイシアに合わせた仕上げとなっているほか、スイス製最高級自動巻腕時計の地板などに施される繊細な装飾であるコート・ド・ジュネーブという技法から着想を得た、アルミニウムに左右方向へ線状模様を刻んだ新たな装飾を選択できる。

インストルメントパネルに装備される「ベントレーローテーションディスプレイ」は新型の目玉のひとつだ。停車時などにはウッドパネル、エンジンスタートボタンを押すとそれが回転しベントレー史上最大となる12.3インチ超精細MMIタッチスクリーンが登場。さらに切り替えることで、外気温とコンパス、クロノメーターを表示するアナログディスプレイとすることも可能だ。

エンジンは6リットルW12気筒 TSIエンジンの強化版を搭載。最高出力635ps、最大トルク900Nmを発生。0-100km/hは3.7秒、最高速度は333km/hに及ぶ。また、惰性走行時のエンジンの停止が可能となったほか、一定条件下での走行時に半分の6気筒を休止することで燃費性能にも貢献する。組み合わされるトランスミッションは、8速デュアルクラッチトランスミッションだ。

駆動方式は、従来の40:60前後トルク配分による全輪駆動ではなく後輪駆動(FR)をベースとする。必要に応じてフロントアクスルへ駆動力を分配し、アンダーステア傾向を軽減、ダイナミックな特性を充分に発揮することでき、効率の良いドライビングを実現する。

また新しく見直されたエアサスペンションは、3チャンバーエアスプリングを採用。先代モデルより60%以上多い空気量を確保でき、スポーツ走行向きの硬めの設定から贅沢リムジンのような洗練された乗り心地まで、幅広く対応することが可能となった。

ベントレーは、「設計、エンジニアリング、ハンドクラフトすべて英国で行っている新型コンチネンタルGTは、躍動的で揺るぎないパフォーマンス、ハンドクラフトから生み出されるラグジュアリー、そして最先端テクノロジーとが三位一体となった史上最高のグランドツアラー」だと豪語する。

新型コンチネンタルGTの価格は2530万円。納車は2018年秋からを予定している。

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