冒頭の挨拶で頭を下げる吉永泰之社長(左)と大崎篤執行役員品質保証本部長《撮影 山田清志》

スバルは、無資格者の完成検査に関する外部の調査過程で燃費試験データを改ざんする行為があったとの発言があったと発表した。同社は徹底した調査を実施して結果を公表するとしている。

同社は10月30日の国土交通省からの業務改善指示書に基づき、無資格者の完成検査の実態に関して外部専門家による調査を実施し、12月19日にその結果を公表した。また、国土交通省から業務改善指示と併せて、型式指定に関する業務全般の法令遵守状況を点検するよう指示を受けている。

同社では業務点検の過程で、これまでのところ車両開発時や型式指定届けの際の燃費試験のデータに関する改ざんなどの存在は確認されていないとしている。

ただ、外部専門家による調査で一部の完成検査員から抜取検査工程の一部である燃費測定の際、一部車種の量産開始の一定期間に計測値を改ざんする行為があったとの発言が確認されたとの報告を受けているとしている。

同社では、調査時点で具体的な計測値の変更の有無、範囲を客観的に確認できなかったことから公表していなかったとしている。

同社では、外部専門家を交え、これらの事実関係について徹底した調査に着手し、結果が判明し次第、公表するとしている。