バス停の手前で発生した死亡事故。バスに乗ろうとしていた高齢女性と、バス停に止まろうとしていた車両が衝突した。逮捕された運転者は路肩で手を上げていた女性の存在を認識していたが、何らかの理由で寄せすぎの状態となり、衝突に至ったものとみられる。

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17日午後4時50分ごろ、千葉県市川市内の市道を走行していた路線バスと、このバスに乗ろうとしていた高齢女性が衝突する事故が起きた。女性は収容先の病院で死亡。警察はバスの運転者を逮捕している。

千葉県警・市川署によると、現場は市川市北方町4丁目付近で車線区別のない幅員約5.5mの直線区間。89歳の女性は路側帯に設置されていたバス停近くを歩いていたところ、進行してきた路線バスにはねられた。

女性は近くの病院へ収容されたが、頭部強打などが原因で約3時間後に死亡。バスの乗客乗員にケガはなく、警察は運転していた同市内に在住する56歳の男を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)の現行犯で逮捕。女性死亡後は容疑を同致死に切り替え、調べを続けている。

現場は街灯も設置されており、夜間でも見通しの良い区間。聴取に対して男は「バス停の手前で女性が手を上げていたので、バスに乗り込むものと判断して路肩に寄せようとしていた」、「衝撃を感じたので降車して確認したら、女性が路上に倒れていた」などと供述しているようだ。警察では安全確認に怠りがあったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。