ボルボ『XC60』(COTY2017試乗会)《撮影 平川 亮》

今年の一台を決める第38回「日本カー・オブ・ザ・イヤー 2017-2018」が発表された。モータージャーナリストをはじめとする60名の選考委員による選考コメントが、公式サイトで公開されている。各委員の得点とともに引用し、紹介する。

カーコメンテイターの高山正寛氏はボルボ『XC60』に10点を投じた。以下は日本カー・オブ・ザ・イヤーHPに掲載されたコメントである。

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日本カー・オブ・ザ・イヤーを選ぶ時、自分の中では「そのクルマが市場にどのような影響を与えるか? 技術も含め、そこに新しい提案があるか?」などを基準としている。

XC60は昨年日本に導入されたXC90の流れを汲む第2弾だが、同じ新世代モデルの中における「クラスの違い」という概念より、明確に「性格の異なるクルマ」に仕上げている点に注目している。

単純にダイナミックというより時間をかけてジワジワと語りかけてくるエクステリアの造型。一方でインテリアに関しては素材の良さを活かし機能性とスポーティさも両立、縦型9インチのインフォテインメントシステムもXC90からさらにブラッシュアップしている点も良い。

何よりもガソリン、ディーゼル、PHVによるワイドバリエーション、そして常に進化を続ける世界トップレベルの先進安全技術には強い哲学すら感じ取ることができる。

世界でも販売好調、日本においても今後ボルボがプレミアムブランドとして飛躍するためのキーとなるモデル。このクルマが数多く日本を走ることで豊かな時間と新しいライフスタイルを提供してくれるはず。その点でも今年度のイヤーカーにふさわしいと10点を投じた。

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全投票点数
ボルボ『XC60』:10点
トヨタ『カムリ』:8点
スズキ『スイフト』シリーズ:5点
マツダ『CX-5』:1点
BMW『5シリーズ セダン/ツーリング』:1点

高山正寛|ITS Evangelist/カーコメンテイター/AJAJ会員
1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関わる。カーナビゲーションを含めたITSや先進技術のあらゆる事象を網羅。ITS EVANGELIST(カーナビ伝道師)として自ら年に数台の最新モデルを購入し布教(普及)活動を続ける。またカーナビのほか、カーオーディオから携帯電話/PC/家電まで“デジタルガジェット"に精通、そして自動車評論家としての顔も持つ。リクルート出身ということもあり、自動車をマーケティングや組織、人材面などから捉えるなど独自の取材スタンスを取り続けている。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

「第38回2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したボルボXC60《撮影 宮崎壮人》 第38回「日本カー・オブ・ザ・イヤー 2017-2018」ボルボ『XC60』《日本カー・オブ・ザ・イヤー》