今月4日に兵庫県神戸市兵庫区内で発生した重傷ひき逃げ事件について、兵庫県警は9日、同市内に在住する42歳の男をひき逃げ容疑で逮捕した。事故を起こしていた車両を修理していたことで発覚したという。

兵庫県警・兵庫署によると、問題の事故は2017年12月4日の午後6時ごろ発生している。神戸市兵庫区塚本通7丁目付近の市道(片側2車線の直線区間、横断歩道と信号機あり)で、徒歩で横断歩道を渡っていた30歳の女性に対し、交差点を右折してきた軽トラックが衝突。女性は頭部強打で意識不明の状態となったが、クルマは女性を救護することなく、そのまま逃走した。

警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始。現場で採取した破片などから容疑車両の車種を特定し、車当たり捜査を行ってきたが、同じ型の車両が修理されていたことが判明。このクルマを使用する42歳の男から任意で事情を聞いたところ、事故への関与を大筋で認めたことから9日夜に自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。

聴取に対して男は「人にぶつかり、怖くなって逃げた」などと供述しているようだ。警察では引き続き、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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事故が起きた時間帯は帰宅ラッシュ時で、駅前だったことから目撃情報も多く、加えて破片などの遺留物から容疑車両の車種については早期に特定されていたという。

車当たり捜査の結果、容疑車両と同型のクルマが修理に出されていたことがわかり、そこから容疑者の割り出しと逮捕に結びついた。
なお、事故の被害者は現在も意識不明の状態が続いているようだ。