実インドネシアで圧縮天然ガス車の普及に向け実証事業概要図《画像 Google MapsよりNEDO作成》

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、インドネシアで圧縮天然ガス(CNG)車の普及に向けたインフラ構築を含む持続可能な環境整備を行う実証事業を開始すると発表した。

実証事業はトヨタ自動車、日野自動車、豊田通商、東邦ガスエンジニアリング、日本自動車研究所の5社のコンソーシアムが実施する。期間は2017年12月から2021年3月まで。

NEDOはインドネシアのエネルギー鉱物資源省石油ガス総局と共同で日本の技術を導入したCNG車両とCNG充填所の設置、運用の実証を通じて、同国でCNG車が持続的に普及する環境づくりを進めることで合意、実証実験を実施する。

実証事業では、ジャカルタ首都圏と近郊工業団地に適したCNG充填所を3カ所設置し、実使用環境下で操業、実証する。CNG充填所から供給される燃料品質のCNG車用燃料規格への適合状況を確認し、車両の性能・信頼性に与える影響を評価する。CNG充填所導入機器と設計システムについての妥当性も検証する。

また、CNG車の燃費、給ガス時間、メンテナンスなど、運行基礎データを取得し、車種・用途への適合性と代替効果・環境改善効果を検証する。

インドネシアは石油製品の輸入・消費抑制を目的に産業分野や輸送分野で、自国の天然ガス利用拡大を進めている。特にCNG車両については、2016年10月の国家エネルギー計画が2025年にCNG車両を200万台導入し、CNG充填所を646カ所設置することを目標としている。

NEDOと5社のコンソーシアムは、近くそれぞれ委託契約を結ぶとともに、インドネシア国有石油会社プルタミナと共同で事業を推進していくための協定付属書を締結する。