アウディは12月4日、米国カリフォルニア州で開幕したNIPS(神経情報処理システム)カンファレンスにおいて、人工知能(AI)を用いて極めて精密な3D環境モデルを構築する単眼カメラを開発した、と発表した。
NIPSは、人工知能に関する世界で最も重要なシンポジウムのひとつ。アウディは前回の2016年、自動車メーカーとして初めて、NIPSに参加している。
アウディが今回発表した単眼カメラは、車両の周囲の状況を正確に把握することを可能にする技術。このカメラは、車両前方約120度の範囲を対象に、解像度1.3メガピクセルの画像を1秒間に15枚撮影する。この画像は、ニューラルネットワーク(神経回路網)の中で、演算処理される。
そこでは、ピクセル毎に13の対象にカテゴリー分けを行うセマンティックセグメンテーションと呼ばれる画像処理プロセスを実施。アウディによると、これによりシステムは、他の車やトラック、家、道路標示、通行人、交通標識などの存在を認識し、見分けられるようになるという。
アウディが人工知能を重視するのは、高度な自動運転を実現するためには、周囲環境の可能な限り精密なマッピングイメージが常に必要となるため。新型アウディ『A8』が搭載するレベル3の自動運転でも、人工知能が必須のテクノロジーになる、としている。
アウディ、AI導入のカメラ開発---レベル3自動運転でも人工知能は必須
2017年12月06日(水) 10時33分
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