トヨタ自動車とスズキの共同会見(2016年10月)《撮影 小松哲也》

トヨタ自動車とスズキは11月17日、インド市場向け電気自動車(EV)投入に関する覚書を締結したことを発表した。

両社は2月6日、環境や安全、情報技術、商品・ユニット補完等での業務提携に向けた覚書を締結し、以来、様々な協業の検討を行ってきた。その中でインド市場における電動化技術の普及についても協議を行ってきたが、今回、2020年頃にインド市場向けにEVを投入するための協力関係構築に向け検討を進めることで合意した。

具体的には、スズキが生産するインド市場向けEVにトヨタが技術的支援を行い、その車両をトヨタへ供給。さらに充電ステーションの整備や、販売網におけるサービス技術者の教育を含めた人材育成、使用済み電池の適切な処理体制の整備など、インドにおけるEVの普及・定着に資するための活動について、総合的に検討を進めていく。

インドでは、モディ首相の指導力のもと、自動車のEV化を急速に推し進めようとしている。スズキは既にグジャラートの工場敷地内にリチウムイオン電池工場を建設することを決定しており、モーターその他主要部品をインド国内で調達、インドでEVを生産することで、同国政府が掲げる「Make in India」をEVの分野でも実現する。