国土交通省自動車局長に、不適切事案の報告書を提出し謝罪する日産・西川社長《撮影 中島みなみ》

日産自動車の西川廣人社長は17日午後に国土交通省自動車局を訪れ、14時27分頃、待ち受けた奥田哲也局長に報告書を手渡した。

石井啓一国交相は同日午前中の会見で「報告の内容の詳細を把握した上で、立入検査の結果などを踏まえて、一連の完成検査に関する不適切事案について厳正に対処したい」と、述べた。その報告書がようやくまとまった形だ。

西川氏は奥田氏の待つ会議室に緊張した面持ちで現れ、一連の不適切事案について謝罪し、報告書を手渡した。

9月18日に同局が立入検査を行った以後も、新たな不適切事案が明るみに出たことについて奥田氏は「社長自らが是正したということだったが、驚きを禁じ得ない。きわめて遺憾」と、日産自らが定めた規定に従わず、完成検査制度をないがしろにしたことに、不快感を示した。

報告書の引渡しは5分足らずで終了した。西川氏は同日16時30分から、同社グローバル本社で報告書の内容を伝える会見を行うため、横浜に戻った。