11日、SUPER GT 最終戦の予選日を迎えたツインリンクもてぎにて、日本では初となるDTMマシンとSUPER GT(GT500クラス)マシン合計6台のコラボレーション・デモ走行が実施された。
ついに実現した、日独トップシリーズの競演。日本のSUPER GT/GT500クラスを戦うレクサス、日産、ホンダ、そしてドイツのDTMを戦うメルセデス、アウディ、BMW、計6社のマシンがもてぎロードコースで一緒に走る機会を得て、それを実現した。
コスト削減を主眼に、相互参戦や交流レースの実現等も視野にした車両規則の共通化を進めているGT500とDTM。現在はエンジンがGT500は2000cc直4ターボ、DTMは4000ccV8自然吸気という違いこそあるが、両者は既に車体面では“双子車”といってもいい間柄にあり、その6台がSUPER GT 最終戦の練習走行終わりのタイミング(10時30分)から始まった15分間のデモ走行セッションで、コース上での邂逅を果たすことに。
先にDTMマシン3車が走り、そこにGT500マシン3車が合流して、ゆっくりした速度ながらも6台が一団となってコースを駆ける姿が現実のものになった。
記念すべき走行に参加したDTMマシンは以下の通り(カッコ内はドライバー)。
#63 メルセデスAMG C 63 DTM(M.エンゲル)
#77 アウディRS5 DTM(L.デュバル)
#31 BMW M4 DTM(A.ファルフス)
GT500マシンからは、#1 レクサスLC500、#23 日産GT-R NISMO GT500、#8 ホンダNSX-GTが参加している。
走行終了後には、SUPER GTのシリーズ統括団体「GTA」の坂東正明代表とDTMの同団体「ITR」のチェアマンを務めるゲルハルト・ベルガー氏(元F1ドライバー)が共同で記者会見を実施。坂東代表は「これまでも交流レース実現へ向けていろいろと進めてきましたが、こうして現実に6台がもてぎで一緒に走っているところを見て、言葉だけではなくこれが(本当の意味での)第一歩だと思いました」との旨を語り、感慨深げな様子だった。
そして現役時代から日本にもファンが多いベルガー氏は、「SUPER GTが成功しているシリーズだと実感した」と“兄弟シリーズ”視察の印象を語りつつ、「今後は日独のマニュファクチャラー(自動車メーカー)たちが交流レースを『よし、やろう』と言えるような状況を坂東さんとつくっていきたい」との旨を話し、次のステップへ意欲を示した。坂東代表は来季限りでDTMから撤退するメルセデスを、今後の話し合いのなかで、難しいだろうけど翻意させたいとの意欲も語っている。
DTMマシンとGT500マシンのデモ走行は、決勝日(12日)にも11時05〜35分に実施される予定。この週末は坂東代表が言う通り、DTMとSUPER GTの本当のコラボがスタートするタイミングとなっている。
【SUPER GT 最終戦】DTM×GT500、6台のコラボ走行ついに実現…交流戦へ向けて坂東GTA代表「これが第一歩」
2017年11月11日(土) 17時30分
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