アウディの合成ディーゼル燃料の製造過程

アウディは11月8日、合成ディーゼル燃料の研究を強化し、パイロット工場を建設すると発表した。

この合成ディーゼル燃料は、「e-diesel」と呼ばれ、パートナー2社と共同で、スイス北部のアールガウ州ラウフェンブルクに2018年、e-dieselを生産する新しいパイロット工場を建設する計画。必要な電力が初めて再生可能な水力発電から供給され、生産能力は年間40万リットルを見込む。

アウディのe-dieselは、従来の内燃エンジンをほぼCO2ニュートラルに作動させる可能性を持つ。e-dieselを生産するために、パワー トゥ リキッド(電力を用いて液体燃料を製造する)工場では、水力発電によって得られた余剰な電力を合成燃料に変換する。

まず、最初に水力発電により生み出されたグリーン電力を用い、水を水素と酸素に電気分解。次の工程では、マイクロプロセス テクノロジーを用いて、水素をCO2と反応させる。このCO2は、大気もしくは有機系廃棄ガスから取得。これにより、長鎖炭化水素化合物が生成される。最後の工程でe-dieselとワックスに分離され、このワックスは、他の産業分野で利用される。