トヨタ紡織MOOX(東京モーターショー2017)《撮影 トヨタ紡織》

臨海副都心の東京ビッグサイトで開催された第45回東京モーターショー。トヨタ車をはじめ多くのクルマにシートを供給するメーカーとして知られるトヨタ紡織のブースの主役は、2つのインテリアコンセプト。

まずは『VODY(ヴォディ)』。ユニットに人が乗り込むと天井が下がり、外界と隔絶されたプライベート空間となる。シートは乗る人の体型、気分によって形状が変化。ドライブに積極的なときには上半身を起こすような、安息を求めているときはシートが体を包み込むような形状になる。未来のヒーリングルームを見ているかのような変化だ。

もうひとつは『MOOX(ムークス)』。ごく短い全長のキャビンに最大6人分の座席を用意できるレイアウトを持ちながら、狭苦しくなく、用途に合わせてシートレイアウトを自在に変化させることができるのがアピールポイントだ。4輪インホイールモーターEVを低コストで作れるようになれば、こういう床面が完全に平面の全通室内空間を持てるようになる。その時代を見据えた提案であろう。

石井克政社長は東京モーターショー会場での挨拶で、「社会、モビリティ環境の変化とともに、モビリティ空間内で人の時間の過ごし方も大きく変わっていいきます。その中で、“QUALITY OF TIME AND SPACE”、すなわち移動体の中で人が過ごす、より豊かで上質な時間や空間を提供していくことを、トヨタ紡織の今後のありたい姿として定義しました。今後も、モビリティを取り巻く環境は大きく変化すると考えられますが、私たちは常に良い空間を提供し続けていきたい」と意気込みを語った。

トヨタ紡織VODY(東京モーターショー2017)《撮影 トヨタ紡織》 トヨタ紡織VODY(東京モーターショー2017)《撮影 トヨタ紡織》 トヨタ紡織の石井克政社長(東京モーターショー2017)《撮影 トヨタ紡織》