代行バスが12月1日から立ち寄る十勝サホロリゾートの位置。旧線の新内駅跡が比較的近いところにある。《作図 草町義和》

JR北海道は11月8日、根室本線の東鹿越(北海道南富良野町)〜新得(新得町)間で運行している代行バスの運行時刻などを12月1日に変更すると発表した。運行本数を増やし、途中でリゾート施設を経由する。

東鹿越〜新得間は2016年8月の台風災害で土砂流入などの被害が発生し、現在も運休中。JR北海道は同区間を含む富良野〜新得間を廃止してバスに転換する考えを示している。代行バスは主に国道38号を通り、狩勝峠がある落合〜新得間は「日本三大車窓」の一つとされた旧線(1966年廃止)の跡地に沿って走っている。

現在の運行本数は上下計10便で、下りは東鹿越発〜新得行きが4便。上りは新得発〜東鹿越行き5便と落合発〜東鹿越行き1便が運行されている。12月1日からは、東鹿越発〜新得行きが1便増えて5便になる。また、富良野発〜新得行きの快速便も1便新設される。快速便は途中、幾寅駅のみ停車する。

落合〜新得間では、下り4便と上り5便がリゾート施設の十勝サホロリゾートに立ち寄る。同区間は「列車代行バスと十勝サホロリゾートへの無料送迎バスとしての役割を持った運行」(JR北海道)になり、落合〜サホロリゾート前間とサホロリゾート前〜新得間で乗り降りする場合は無料で利用できる。ただし、サホロリゾート前で乗り降りせず新得〜落合間を直通する場合は同区間を含む乗車券を購入する必要がある。

これに伴い、根室本線の富良野〜東鹿越間でも普通列車が下り1本増発される。臨時列車の扱いで、運行期間は「12月1日から当分の間」とされている。