デンソーテン(東京モーターショー2017)

富士通テンは11月1日、デンソーを筆頭株主とする資本構成の変更と、新社名「株式会社デンソーテン」を発表した。

富士通テンとしては、ハイブリッド車用をはじめエンジン制御、パワーマネジメント車載ECUや、レーダーから対象物までの距離・角度・相対速度を高精度に測定する「ミリ波レーダー」、「マルチアングルビジョン」などの高度運転支援・自動運転技術および電子基盤技術を開発。また、1995年よりカーナビゲーションの「ECLIPSE」ブランドを展開しており、AVNとドライブレコーダーを融合させた『録ナビ』は独自の製品として支持を得ている。

「安全・安心/快適・利便/環境」の三本柱で、これまで培ったクルマづくりの技術とICTを活用した独自の「つながるテクノロジー」を駆使した製品やシステムの提供を行っている。今後は、デンソーグループの一員として、これらの開発をさらに強化していく。

富士通テンは1920年に創立した川西機械製作所に始まり、1949年に設立した神戸工業を前身としている。1968年に富士通と合併した後、1972年に富士通のラジオ部門が分離・独立して富士通テンとして設立。以来、カーエレクトロニクスメーカーとして様々な製品、サービスを提供してきた。

そして今回、デンソー、富士通、トヨタ自動車は2016年9月9日、高度運転支援・自動運転技術と電子基盤技術の開発を強化するため、3社が出資する富士通テンの資本構成変更を検討することで基本合意した。今回の変更は、その合意に基づき実施するもの。

変更される出資比率だが、今まではトヨタ自動車が35%、そのほかデンソーが10%、富士通が55%を出資していたが、これをデンソー55%、富士通が14%とし、社名を「株式会社デンソーテン」に改める。またデンソーテンの社長には、デンソー顧問の岩田悟志氏が就任。富士通テンの山中明社長は取締役相談役として経営陣に加わる。

東京ビッグサイトで11月5日まで開催される「東京モーターショー2017」のブースでは、「安全運転テレマティクスサービス」や「リモートマルチアングルビジョン」の展示、伝える相手・範囲をコントロールする「車載用 超指向性スピーカー」のデモなどを行っている。2日からは、ロゴを新社名に変更する。

デンソーテン(ロゴ) 岩田悟志社長