トヨタ・ジャパンタクシーの出発式《撮影 福田俊之》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2017年10月24日付

●株、初の15連騰、56年ぶり更新、自民圧勝を好感(読売・1面)

●テスラ、上海に工場、米で合意報道(読売・8面)

●トヨタ次世代タクシー、五輪訪日客や高齢者乗降ラクラク(読売・8面)

●東京モーターショー27日開幕、「電動化」異業種も参戦、車進化導く「CASE」(読売・11面)

●神鋼工場立ち入り、三重、国交省、MRJ使用うけ、「間違い出たら立ち止まって」トヨタ社長(朝日・8面)

●「お客様の中に、JR運転士はいませんか」宇都宮線立ち往生、乗客の社員が救助に一役(朝日・37面)

●日産下請け1万4600社に、無資格検査「死活問題」(東京・6面)

●日産、国内販売2割減、出荷停止長期化に懸念、今月1〜20日(日経・2面)

●いすゞ、小型電気トラック、EV、商用車にも広がる(日経・17面)

●EVが「脱石油」早めるか、普及に課題多くなお時間(日経・23面)

●日野が3.9万台リコール、タイヤ出火・脱輪の恐れ(日経・46面)


ひとくちコメント

衆院選の投開票と超大型の台風21号が過ぎ去った週明けの東京株式市場で、日経平均株価の終値は前週末より239円01銭高い2万1696円65銭となり、史上初めて15営業日連続で上昇した。

「貧乏人は麦を食え」との発言で知られた池田勇人首相時代の「所得倍増計画」を打ち出した高度成長期の1960年12月21日〜61年1月11日の14営業日連続の最長記録を56年9か月ぶりに更新したそうだ。

きょうの各紙も「株、初の15連騰」と1面などで取り上げている。戦後最長の15連騰の背景には「前日の10月22日に行われた衆議院選挙で、自民・公明両党が合わせて313議席を獲得し、連立与党で全体の3分の2を上回る圧勝となった」ことが大きいと指摘。

専門家たちは「選挙の行方に注目していた国内外の投資家たちが、アベノミクスによる日銀の金融緩和策が続くことや、好調な企業業績への期待から日本株買いが進んだ」と分析している。

ただ、15営業日で100円超の上昇幅だったのは5日間、10円未満は2日間,10円以上50円未満が3日間で「ずっと急ピーチの上昇だったわけではない」(朝日)としている。

気になる自動車関連銘柄だが、10月23日の終値をみると、豊田自動織機やデンソ―、ショーワなどの部品メーカーで年初来高値を付けたが、スズキやホンダ、日産自動車なども前週末に比べて上昇はしたものの、年初来高値とはならなかった。

この日、台風の影響で発表会場を変更し、次世代タクシーの「ジャパンタクシー」の出発式を行ったトヨタ自動車は、寄り付きで一時7000円を超えたが、その後は利益確定の売りが先行して結局18円安の6981円で終えた。為替も1ドル113円から114円台の円安基調で推移しているが、自動車メーカーではマツダのように15連騰の間に6.6%も下落した銘柄もあった。

トヨタ・ジャパンタクシーの出発式《撮影 福田俊之》 トヨタ ジャパンタクシー 匠(深藍)