オートリブとMITの自動運転の共同研究イメージ

スウェーデンに本拠を置き、自動運転技術などを手がけるオートリブ社は10月11日、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)の「AgeLab」(エイジ・ラボ)と研究契約を締結すると発表した。

マサチューセッツ工科大学のAgeLabは、急速に進行している高齢化の問題点を探りながら、高齢化を機会に変えるための研究開発に取り組んでいる。

オートリブとマサチューセッツ工科大学AgeLabとの共同研究では、部分自動運転車のドライバーの状態を把握し、マネジメントするAI(人工知能)システムの開発を目指す。オートリブによると、自動運転を含めた先進運転支援システム(ADAS)への投資だけでは、交通事故による死者を減らすには不充分。より多くの命を救うためには、ドライバーと自動車の知能との間で、信頼関係を確立する必要があるという。

共同研究の中核となるのは、人と機械の間の効果的なコミュニケーションと制御の伝達を可能にするディープラーニングのアルゴリズムの開発と評価。これには、ドライバーの視線や感情、眠気、手の位置、姿勢などを感知し、この情報を運転環境の認識と融合させて、ドライバーが信頼できる安全な車両を作り出すことが含まれる。

なお、2年間の共同研究の成果は、オートリブとボルボカーズのソフトウェア合弁会社、Zenuityのソフト開発に反映させる計画。