マツダ財団

マツダ財団は9月25日、2017年度の研究助成として、科学技術振興と青少年の健全育成に関する研究37件に総額3700万円を支援すると発表した。

マツダ財団の研究助成には今年度、全国の大学・研究機関などから436件の応募が集まった。その中から「科学技術振興関係」として31件に助成金額3300万円を、「青少年健全育成関係」として6件に助成金額400万円の研究助成を決定した。

なお、科学技術振興関係の助成対象の中から、若手研究者を主な対象とし、選考委員会が特に優れた研究であるとみなした4件の研究に対し、「マツダ研究助成奨励賞(科学技術振興関係)」を授与し、副賞として研究助成金50万円をそれぞれに追加助成する。

マツダ財団が重点をおく「循環・省資源に貢献する研究」としては、「自励振動ヒートパイプにおける液柱往復振動に伴い流路内に形成される液膜に関する研究」(神奈川大学)、「鎖の撚りあわせにより可逆に剛直性が変化する機能性ナノシートの開発」(筑波大学)など、エネルギーや物質の循環・省資源に取り組む12件が選ばれた。

また、「マツダ研究助成奨励賞」では、既存技術の延長ではない革新的な研究として「フレキシブル基板上での高機能デバイス実現に向けた低温プロセス技術の開発」(広島商船高等専門学校)などが選ばれた。

青少年健全育成の研究助成では、「東日本大震災後の被災地における子どもの心身状態に関する研究」(東北福祉大学)や、「被災した障害児とその家族の支援ボランティアの養成のためのプログラム開発の研究」(鹿児島大学)など、被災地における中長期にわたる子どもの心のケアや、被災した障害児とその家族の支援に関わるボランティア養成プログラムの構築といった、誰もが心豊かに生きることができる社会を実現するための多様な研究が選ばれた。