日産のモータースポーツ部門を担当するNISMO(ニスモ)からリリースされている「ニスモパフォーマンスパッケージ」に、マイナーチェンジ後の『エクストレイル』用が登場した。
エクステリアにエアロキット(フロントアンダースポイラー、リアアンダースポイラー、サイドスカート)、ルーフスポイラー、ダーククロムのフロントグリルセンター、アルミホイール、マルチファンクションブルーミラー、ドアハンドルプロテクターなどを装着。そのほかではフューエルフィラーキャップカバー、オイルフィラーキャップカバー、フロアマットなどを採用。
機能パーツとしてはスポーツサスペションキットとスポーツステンレスマフラーを装着。タイヤはダンロップのグラントレック(225/55R19)が採用されている。
スポーツサスペションキットが装着されたことで車高は約30mmダウンし、タイヤも低扁平率のものが装着されているが、乗り心地が損なわれている感じは伝わってこない。試乗を行った群馬サイクルスポーツセンターの路面はかなり荒れていて、一般道かそれ以下というシチュエーションだが、それでも乗り心地の悪さは感じなかった。
サスペションのそのものの動きがよく、フリクションを感じさせないところも乗り味に好印象を与えている印象だ。また、エクストレイルのようなSUVの場合は、ノーマルではロール量が多いためロールスピードもある程度抑える必要があるが、ロール量を抑えたことでロールスピードを速めにできているのもいいところ。とくにロールが戻るときは、1回の動きでスッと水平に戻るので、乗り味はつねにフラット。SUVのいいところを維持しつつ、セダン的な乗り味を実現しているのは、ちょうどマウンテンバイクに舗装路用のタイヤを付けたようなイメージだ。
今回は高速走行を行うシチュエーションがなかったのでチェックできなかったが、車高を落としたこととエアロパーツを付けたことで空力性能がアップし安定性も向上しているという。マフラー交換によるノイズアップもなく、街乗りやロングドライブを中心とした普段使いでの性能がグッとアップしている印象だ。
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
【エクストレイル NISMOパフォーマンス 試乗】マウンテンバイクにロードタイヤを付けたよう…諸星陽一
2017年09月14日(木) 12時30分
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